ホーム > ライフ > 経営者の趣味等 > マレーシア長期滞在のメリット・デメリット

マレーシア長期滞在のメリット・デメリット

(写真=Yuganov Konstantin/Shutterstock.com)

通常海外に長期滞在するためには、永住権、退職者ビザ、長期滞在ビザなどが必要です。少し前より定年後のセカンドライフ確保のためのロングステイや高所得者等の早期退職者の海外移住等、仕事を引退した後に海外に移住(長期滞在)することは珍しくなくなってきました。しかし、前述のとおり海外に長期滞在するためには当該滞在国の適法なビザを取得する必要がありますが、ビザを発給してくれる国は意外に少なく、例えあったとしてもビザ発給条件は年々厳しくなっているのが実情です。例えば、オーストラリアは1億円程度の資金が必要で、シンガポールも投資ビザであれば8億円程度の資金が必要になっています。また、カナダ・ニュージーランドの退職者ビザは廃止されており、少し前であれば退職後等に気楽にビザ申請出来ていた諸国であっても非常にハードルは高くなっております。

前述の国々は先進国で昔から非常に日本人にとっては観光でも人気の高い国ですが、最近は東南アジアの発展途上国が日本等の先進諸国の長期滞在者を迎え入れる制度を整備してきております。東南アジアの発展途上国全体的に言えることですが、オーストラリアやシンガポール等の先進国と比較して、容易にビザ申請が可能で、滞在費も破格に安いことから東南アジアの国々に長期滞在する日本人も増加しています。ここでは、主としてマレーシアの長期滞在ビザ「マレーシア・マイ・セカンドホーム・プログラム(MM2H)」について説明します。

MM2Hは年齢に関係なく10年までの長期滞在が許可され(更新も可能)、取得条件も比較的簡単なのが特徴です。また、MM2H保持者はマレーシア国内の滞在義務を課せられないため、将来の長期滞在、移住のための権利としてMM2Hを保有している人も少なくありません。そういった意味では今すぐに海外長期滞在をしなくても、将来海外長期滞在を計画している人にとっては、今MM2Hを申請し将来の長期滞在時に使用することができるため、非常に価値が高い権利と言うことができるでしょう。前述のとおり、過去に外国人長期滞在ビザの発給を行っていた国でも、いつその発給を停止するかは解りません。そういう観点からすれば、MM2Hの価値は非常に高いと思います。

MM2Hを取得するメリット

・ マレーシア国内に10年間の滞在許可が得られる(ビザの延長更新申請も可能)。また、職種等に制限はあるものの事業やパート勤務が可能。
・ 申請条件は異なるものの、年齢にかかわらず申請可能
・ 日本から自家用車の無税で輸入可能(1台のみ。本人名義で1年以上所有していている自家用車に限る)
・ 配偶者、扶養家族(21歳未満の未婚の子供)、60歳以上の両親を同時に申請可能。
・ 滞在義務がなく「権利」として保有可能

意外にも知られておりませんが、世界各国の成人の英語能力を指数化した「EF英語能力指数」の2015年版によると、英語を母国語としない世界70カ国のうちアジアトップは英語が公用語のシンガポール(12位)で、マレーシアはアジア2位の14位となっており、マレーシア人の英語能力は非常に高いと言えます。因みにアジア3位はインドで全体20位、日本は全体30位となっており、上位20位の国々を見るとシンガポール・マレーシア・インドを除く17ヵ国の大半はヨーロッパ諸国となっています。こうしたことから、最近は欧米諸国のインターナショナル校と比較し比較的安価に入学できるマレーシアのインターナショナル校への留学も非常に増加傾向にあります。勿論、マレーシアのインターナショナル校と言っても運営母体は英国・米国・豪国等の欧米諸国が多く英国系のインターナショナル校であれば国際バカロレアに沿ったカリキュラムが組まれており、英国の大学に編入できるインターナショナル校もあります。

海外長期滞在のデメリット・注意点

これは勿論マレーシアだけの問題ではありませんが、海外に長期滞在するということは思っている以上に負担でストレスを感じることも多々あります。商習慣、食事、言語、文化の違いから現地の生活に馴染めず、海外に長期滞在するも直ぐに日本に帰国という話も少なからず耳にします。ただ、MM2Hは上述のとおり現地滞在を義務化されておりませんので、その特徴を上手く活用して海外長期滞在のプランを検討される方が良いかと思います。

【プロフィール】
織田耕平(日本IFP協会シンガポール 代表取締役)
1980年生まれ。大阪府出身。関西大学社会学部社会学科マスコミュニケーション学専攻卒業。
大学在学中に休学をし、オーストラリア メルボルンに留学。日本における短大の学位(経営学)を取得し、大阪本社の製造機器メーカーに就職。海外営業部等により東南アジア・オセアニア地区の開拓・マーケティング等行う。金融・法律の道へ志し、証券会社、航空機リース会社にて国際金融、法務等幅広く経験を積み、父親が経営する行政書士事務所の継承のため帰阪。医療、社会福祉、語学を活かして医療法人、社会福祉法人、入管関係のスペシャリストとして幅広く法律業務に従事。2015年4月に家族とともにシンガポールへ移住。日本IFP協会シンガポールを設立し、法人設立・会計・国際金融(不動産・保険等)等の業務を中心に幅広く活動。