納豆、味噌を食べると死亡リスクが低下

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アジア諸国、特に日本では大豆食品や発酵性大豆食品の種類が豊富で日常的に食べられている。大豆食品を積極的に食べると健康に良い影響があることについて関心が高まる中、発酵性大豆食品の摂取量が多い人ほど死亡リスクは低下することが明らかになった。日本の研究者らが、日本人9万人を15年間追跡調査した研究の詳細が、医学専門誌BMJ(2020; 368: m34)に報告された。

心血管疾患がない成人を15年間追跡

大豆には健康に良い影響を与えるさまざまな成分が含まれており、食べると血圧、体重、血中脂質などが改善することが報告されている。今回、日本人における生活習慣病の予防と健康寿命の延伸を目的に行われている多目的コホート研究JPHCの参加者を約15年間追跡し、大豆食品、発酵性大豆食品の摂取量と死亡リスクの関係を検討した。

対象は研究開始時に40~69歳で、がん、心血管疾患がなく、研究開始5年後に実施した食事に関するアンケートに回答したJPHC参加者9万2,915 人(男性4万2,750人、女性5万165人)。対象を、アンケート結果を基に算出した総大豆食品、発酵性/非発酵性大豆食品、各大豆食品(納豆、味噌、豆腐)の摂取量によって5つのグループに分類し、平均14.8年間追跡して死亡リスクとの関連を検討した。解析に当たっては、年齢、地域、肥満度、喫煙、飲酒、身体活動、糖尿病(または服薬)の有無、降圧薬服薬の有無、健診受診の有無、月経状況、ホルモン剤の使用、コーヒー、緑茶、魚類、肉類、果物類、野菜類、総エネルギー摂取量について統計学的に調整を行い、これらの因子による影響をできるだけ取り除いた。

解析の結果、総大豆食品摂取量と死亡リスクとの明らかな関連は見られなかったが、男女とも発酵性大豆食品の摂取量が多い人ほど、全ての死亡のリスク低下が見られた。

納豆摂取量が多い人ほど心血管疾患死リスクが低下

次に、納豆、味噌、豆腐の各摂取量と死亡リスクとの関係を検討したところ、女性では納豆および味噌の摂取量が多い人ほど死亡リスクが低下したが、男性では同様の傾向は見られなかった。豆腐については、男女ともリスクの低下傾向は見られなかった。

死因別に見ると、総大豆食品、発酵性/非発酵性大豆食品、味噌、豆腐の摂取量には、いずれもがん死との関連はなかった。一方、男女とも納豆の摂取量が多い人ほど心血管疾患死リスクが低下する傾向が見られた。

以上の結果から、研究者らは「日本人成人における総大豆食品の摂取量と死亡リスクに関連は見られなかった。しかし、発酵性大豆食品の摂取量が多い人ほど死亡リスクが低下し、納豆の摂取量が多い人ほど心血管疾患死リスクが低下するという関連が見られた」と結論。「大豆に含まれる蛋白質や食物繊維、ミネラル、イソフラボンなどの成分は血圧、体重、血中脂質などの改善と関係することがこれまでに行われた研究から報告されている。発酵性大豆食品は加工の過程でこれらの成分の消失が少ないことなどが、摂取量増加と死亡リスク低下に関連が認められた理由の1つと考えられる」と説明している。

(あなたの健康百科編集部)

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