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高温下の運動時にジュースを飲んではいけない

異常気象のせいか、北米は異常な寒波、豪州は記録的な猛暑に襲われている。猛暑のなかで肉体労働や運動をする際の水分補給には、糖分やカフェインを含んだ清涼飲料水は避けた方がよさそうだ。ニューヨーク州立大学バッファロー校のChristopher L. Chapman氏らが行った人工的な環境での実験によると、糖分とカフェインを含んだ清涼飲料水を運動中と運動後に摂取すると、水を摂取するよりも急性腎障害(AKI)を起こすリスクが有意に高かった。炎天下など高温環境での肉体労働では水分補給に清涼飲料水を飲むことが多いため、同氏らは注意を促している。詳細は、AM J Physiol Regul Integr Comp Physiol2019年1月2日オンライン版)に発表された。

水摂取に比べ軽度の急性腎障害が大幅に増えた

実験は、高温実験室内(35.1±0.1℃、相対湿度61±5%)で12人の健常人(女性3人、平均年齢24±5歳、平均BMI24±2)がトレッドミルなど4時間の運動を、水または清涼飲料水(砂糖130g/L未満、カフェイン154mg/L未満)で水分補給しながら行った。全被験者が両方の飲料を摂取する実験を行った。飲料は運動1時間ごとに設定された休憩時間に500mL、運動が終了した後にも同じ飲料を1L以上摂取した。

実験の結果、運動後にAKIで最も軽いステージ1(クレアチニン0.3mg/dL以上)に分類された被検者の割合は、清涼飲料水摂取群が75%と水摂取群の8%に比べ多く、高温環境の運動中の清涼飲料水摂取がAKIのリスクを高めることが分かった。その他の胃機能に関連する検査値も、清涼飲料水を摂取しながら運動をした群で高くなっていいた。

研究グループは「高温環境下の運動中に清涼飲料水で水分補給するのは適当ではない。今後は、その長期的な影響を研究する必要がある」とコメントしている。

(あなたの健康百科編集部)

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