脳の曲がり角は何歳か?
マーケティング会社のネイチャーラボ(東京都)が、9月21日の世界アルツハイマーデーに関連して行った脳の健康に関する調査から、脳の衰えを感じる人が40歳代に入ると大幅に増加するなど、40歳が「脳の曲がり角」ともいえる結果が明らかとなった。
40歳代の76%が脳の衰えを自覚
同社は、身体だけでなく脳の健康への意識を高めることを目指して、日本全国の20~60歳代の男女を対象に、脳の健康に関する調査を実施した。
その結果、脳の衰えを感じたことがあるかとの問いに「ある」と回答した人は20歳代で62.5%、30歳代では60.8%だったのに対して、40歳代では75.8%とおよそ15ポイント増加。50歳代では80.0%に達し、60歳代でも74.2%だった。
また、人の名前がなかなか出てこない経験について尋ねたところ、「よくある/たまにある」と回答した人は40歳未満では67.1%だったのに対し、40歳以上では83.6%と、40歳を境に17ポイントという大きな開きが生じた。
早稲田大学の矢沢一良教授は、「脳細胞は35歳をピークに毎日10万個ずつ死滅するといわれていますが、それを自覚することは困難です。その上、死滅した脳細胞を修復することはできません。脳細胞を守るには、アルツハイマー病との関連が指摘されているアミロイドβという不要な蛋白質を脳に蓄積させないこと。それには、十分な休養や睡眠が大切です」とコメントしている。
(あなたの健康百科編集部)