喫煙が認知症のリスクに

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喫煙は予防可能だが死亡に関わる最も重要な因子の1つである。喫煙による心血管疾患、慢性閉塞性肺疾患、がんなどのリスク増加は知られているが、認知症との関連についての報告は少ない。韓国・ソウル大学の研究者らは、韓国の健康保険データベースを用いて禁煙期間が認知症リスクに及ぼす影響を検討し、喫煙継続者では認知症リスクが高かったとAnn Clin Transl Neurol(2018年9月5日オンライン版)に報告した。

認知症リスクを下げるためにも禁煙を

研究者は今回、韓国の健康保険システムに基き2002〜13年に実施された全国健康スクリーニングプログラムのデータから、60歳以上の男性4万6,140例のデータを抽出して検討(韓国の女性は喫煙率が極めて低いため除外された)。期間中の最初の健康診断(2002〜03年)と2回目の健康診断(2004〜05年)の際にアンケート結果で評価した喫煙習慣の変化状況により、参加者を継続喫煙者、短期禁煙者(禁煙期間4年未満)、長期禁煙者(禁煙期間4年以上)、喫煙非経験者に分類した。参加者を2006年1月1日から8年間追跡調査し、全ての認知症、アルツハイマー病(AD)、脳血管性認知症の発症状況を分析した。

その結果、継続喫煙者に対する長期禁煙者と非経験者の全認知症リスクは、それぞれ14%、19%低かった。喫煙者に対する非経験者のADリスクは、18%低かった。また、喫煙者に対する長期禁煙者と非経験者の脳血管性認知症リスクは、それぞれ32%、29%低かった。

研究者は「禁煙によって認知症の長期リスクが低下するのは明確であり、喫煙者に対し、この恩恵を得るために禁煙することを勧めるべきだ」と述べている。これまで、欧米の集団を対象とした研究では喫煙が認知症リスクを高めることが指摘されていたが、アジア人の大規模集団を対象に禁煙が認知症リスクに及ぼす影響を検討したのは、今回が初めてだという。

(あなたの健康百科編集部)

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