ガムを噛みながら歩くと健康にいい!
健康のためにウォーキングする人は多いが、その効果を簡単に上げるちょっとした工夫が見つかった。ガムを噛みながら歩くことで、性・年齢にかかわらずウォーキングによるエネルギー消費が増加することが実験によって分かった。これなら、今日からでも試せそうだ。J Phys Ther Sci(2018; 30: 625-629)に掲載された。
中年男性では特に効果が高い
実験を行ったのは、早稲田大学スポーツ科学学術院准教授の宮下政司氏とロッテの研究グループ。
実験は、21~69歳の健常な男女46人にガムを噛みながらとガムなしで、それぞれ15分間自分のペースで歩行してもらった。歩行中の心拍数、歩行距離、歩行速度、歩幅、エネルギー消費量を計測、疲労度をアンケートした。
その結果、被験者全体ではガムなしの歩行に比べ噛みながらの歩行で心拍数が3%増加。男性では2.1%、女性では3.8%の、健全な範囲内での心拍数増加が見られた。特に中年男性での指標の増加が顕著で、歩行距離で3.5%、歩行速度で3.5%、エネルギー消費量で2.5%増加していた。
研究グループは、「ガムを噛みながら行うことで、健康づくりに有効とされるウォーキングの効果を高める可能性がある」と結論し、今後は呼気ガス測定など、エネルギー消費の詳細な検討を進めるとしている。
(あなたの健康百科編集部)