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シソの香りで腸を元気に マウスの実験で判明

和食や漢方薬によく用いられるシソ(大葉)は、古くから発汗解熱作用、整腸作用、抗炎症作用を備えていることが知られていたが、その香りの成分・ペリルアルデヒド(PA)の働きについては今まで分からないことが多かった。しかし先月、東京理科大学基礎工学部生物工学科准教授の有村源一郎氏らは、マウスの実験から、PAが腸炎を回復させる機能を持つことを確認したと報告した。

炎症に関わる遺伝子に影響を及ぼす

実験では、腸炎を引き起こしたマウスを用いて、PAを含んだ水を17日間与えたグループと与えなかったグループを比較。

PAを与えたマウスのグループは、与えなかったグループと比べて腸が長くなり、体重減少は抑えられる傾向があった。有村氏によると、これらの変化は腸炎の緩和を示しているという。

また、マウスの細胞にPAを一定の濃度で投与すると、腸の炎症に関わる遺伝子がその影響を受け、炎症が緩和されることも明らかになったとした。

これらの結果を受けて、同氏は「成人なら1 日におよそ2、3 枚のシソの葉を食べれば、重度の腸炎を緩和できると思われる。さらに、PAをサプリメントとして服用すれば、腸内環境の改善につながる。PAには抗炎症作用以外にも多様な作用があり、さまざまな病気の改善に役立つ可能性が秘められている」と述べている。

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