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自覚のあるストレスでがんになる?

ストレスはさまざまな病気と関連すると言われているが、その原因は分かっていない。日本人の生活習慣とがんや脳卒中、心臓病などとの関連を研究している国立がん研究センターのグループは、「自覚のあるストレス」ががんを引き起こすかどうかを調査。長期的に見ると、ストレスが強いとがんになるリスクも高くなることが分かった(Sci Rep. 2017; 7: 12964)。

調査開始時のストレスは関連せず

ストレスは人によって感じる度合いが違うため、正確に測ることが難しい。今回、がんを発症していない40~69歳の男女約10万人を1990年(または1993年)から2012年まで追跡し、自覚しているストレスの程度およびその変化と、がん発症との関連を調査した。平均調査期間17.8年でがんが見つかったのは、男女計1万7,161人であった。

まず調査開始時のアンケートの回答から、日常的に自覚するストレスの程度を低、中、高の3グループに分類。自覚的ストレスレベルが低いグループとそれ以外のグループで、がんになるリスクを比べたが、明らかな関連性は認められなかった。

長期で見ると常にストレスが高ければリスク11%増

次に、調査開始時とその5年後の2つのアンケートに回答した人(7万9,301人)の自覚的ストレスを、変化別に次のグループに分けた。①常に低、②常に低・中、③常に中、④高が低・中に変化、⑤低・中が高に変化、⑥常に高―。

この対象でがんを発症していたのは1万2,486人(男性7,607人、女性4,879)で、長期的に見ると、常に自覚的ストレスレベルが低いグループに比べて常に高いグループでは、がんになるリスクが11%高いことが分かった。また、その関連は男性で強く見られ、特に肝臓がん、前立腺がんでリスクが高かった。

男性はストレスに弱い?

この調査結果から、常に高いストレスを受けていたのは主に男性で、男性はストレスの影響をより受けやすいと考えられた。さらに、喫煙や飲酒といったがんの危険因子となる生活習慣を持ちやすかった。

詳しいことはまだ分かっていないが、ストレスによって免疫機能が低下するとされており、特に肝臓がんはその影響を受けやすいと推測されている。

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