新型コロナで4人に1人が"体重増加"
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行が、人々の「食生活」や「体重・体形」に及ぼす影響の一端が示された。企業間取引を支援するプラネットは、4,000人(男女各2,000人)を対象に、COVID-19流行下のダイエットなどに関するインターネット調査を実施。約4人に1人が流行前に比べ体重が増えたと回答したことなどが明らかになった。
20歳代では収入減により体重が減った例も
調査では、COVID-19流行前後(2020年2月以前を流行前と定義)における体重の増減を尋ねたところ、流行前に比べ体重が「増えた」との回答が26.5%に上り、「減った」(11.6%)の2倍以上となった(図)。
図. COVID-19流行前と比べたときの体重
一方、年齢別に調査結果を見ると、体重が「減った」と回答した割合は男女ともに20歳代が多く、男性21.9%、女性19.6%と全体の平均値を10ポイント近く上回っていた。
また、COVID-19流行前後における食事量に関しては、20歳代の男性19.2%、女性18.4%が「減った」と回答しており、ダイエットのために意図して食事を減らしたのではなく、収入減によって食事の量や回数の減少を余儀なくされた可能性も推察されるという。
肥満体形の人ほど体重増加との回答が多い
さらに、COVID-19流行前に認識していた体形と流行後における体重の増減について調査すると、流行前に「太め体形」と認識していた人で、流行後に太ったと回答した割合が高かった(表)。
表. COVID-19流行前に認識していた体形と流行後における体重
(図1、2ともプラネット社リリースを基に編集部作成)
体力や免疫力はCOVID-19流行前より「落ちた」との回答が一定数見られ(体力38.2%、免疫力20.0%)、ストレスは「感じるようになった」が42.6%に達し、「感じなくなった」の5.9%とは大きな差が出た。
なお、ストレスを感じるようになった割合は男性で36.2%、女性で49.2%となり、女性では約半数に上った。
以上の結果から、COVID-19流行後の体重増加には、回答者自身の従来の体形に関する認識やストレスなどが関与している可能性が示唆された。
(陶山慎晃)