コロナ禍で2人に1人が健診控える
新型コロナウィルス(SARS-CoV-2)の流行は、一般市民の健診にも大きな影響を及ぼしていることが明らかになった。ハルメク・ベンチャーズは、同社が提供している在宅健診サービスの利用者287人を対象にインターネットアンケートを実施。その結果、2年以内に医療機関で健診を受けた人の約半数が「今年は受診を控える/控えた」と回答していることなどが示されたと発表した。
健診控える理由は「院内感染リスクがあるから」が約9割
アンケートは今年(2020年)9月、数滴の血液と尿から、がんや糖尿病などの生活習慣病のリスクチェックを行う在宅健診サービスの利用者287人(男性115人、女性172人)を対象に実施した。
対象のうち、2年以内に健診を受診した人(全体の57%)に今年の受診意向を尋ねたところ、54%が「今年は受診を控える、控えた」と回答しており(図)、SARS-CoV-2の感染拡大が大きな影響を及ぼしていることが示唆された。
図. 2年以内に健診を受診した人の今年の受診意向
(ハルメク・ベンチャーズプレスリリース)
また、「受診を控える/控えたい」とした回答者にその理由を複数回答で問うと、「院内感染リスクがあるから」が89%と最も高く、「病院へ行くまでに感染リスクがあるから」が28%、「周りに感染させるリスクがあるから」が25%、「市区町村の健診が中止になったから」が5.8%であった。
さらに、SARS-CoV-2の感染拡大を契機に新しく始めた健康習慣としては、「食事バランスに気を付ける」が40%、次いで「規則正しい睡眠」が25%などとなった。
なお、同社の在宅健診サービスを利用している理由としては、「短時間でできそうだから」「感染リスクがないから」がともに51%で最も高く、次いで「簡単そうだから」が48%だった。安全かつ短時間で簡便に健診を受けたいというニーズの高まりがうかがえる結果といえそうだ。
(陶山慎晃)