コロナ検査、鼻腔からの検体採取を容認

C2a115d6 35ae 47bc a7ce f9818c0cb8d6 camera_alt Shutterstock_anyaivanovaさん

厚生労働省の厚生科学審議会感染症部会は9月25日、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染の有無を調べる検査に、被検者自身が鼻の入り口近くから「鼻腔ぬぐい液」を採取する方法を導入する案をおおむね了承した。鼻の奥から「鼻咽頭ぬぐい液」を採取して行うポリメラーゼ連鎖反応(PCR)検査の結果との比較で高い一致率を示し、検体を簡便に採取できることが特徴。厚労省は近く、鼻腔から検体を採取する検査法を加えた新型コロナ感染症(COVID-19)病原体検査の指針を作成する方針だという。

鼻咽頭拭い液を用いたPCR検査との一致率は83%

SARS-CoV-2の鑑別診断に用いられるPCR検査や抗原検査で標準となっている鼻咽頭拭い液を用いた検査は、採取には技術を有する医療従事者が必要で十分な感染防御対策が求められることなどが迅速な実施の障害になっている。

現在、国内で鼻腔拭い液検体を用いたSARS-CoV-2検査の有用性を検討する臨床研究が進められており、同部会で研究結果(中間結果)が報告された。症状を有するCOVID-19患者および疑い例が対象で、鼻腔拭い液を用いたPCR検査および抗原検査(定量)の検査結果と鼻咽頭拭い液を用いたPCR検査の結果を比較したところ、COVID-19発症後の日数にかかわらず高い一致率を示した。

中でも、鼻咽頭拭い液を用いたPCR検査と鼻腔拭い液を用いたPCR検査の結果の全体一致率は82.9%(35例中29例、陽性一致率は80.0%、陰性一致率は100%)だった。

実用性と医療者の感染予防の面で有用

ただし、鼻腔拭い液は鼻咽頭拭い液に比べて検体に含まれるウイルス量が少ない。特にウイルス量が低下する発症10日目以降では、簡易キットを用いた鼻腔拭い液の抗原検査(定性)はウイルスの検出率が低い傾向が見られるという。そのため、判定結果が陰性の場合は、追加で鼻咽頭拭い液を用いたPCR検査を行う必要があるとしている。

鼻腔拭い液の採取には、医療従事者の管理下であれば被検者自身が自ら鼻腔(鼻の穴)から2cm程度スワブを挿入し、検体を採取できるとしている。実用性と医療者の感染予防の両面から有用な検査として期待されている。

(小沼紀子)

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