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成果型賃金導入助成金とは?最大130万円!

camera_alt (写真=one photo/Shutterstock.com)

成果型賃金導入助成金とは? ―まずは50万円を支給、1年後にさらに80万円―

厚生労働省が、社員の能力や成果を賃金に反映させる人事制度を導入した企業に対して、助成制度を設けることを検討しています。制度を設けた企業にまず50万円を支給し、生産性の向上や賃金の引き上げ、離職率の低下を条件に、さらに80万円を支給する2段階制です。能力や成果が賃金に反映される制度の導入で社員のやる気を引き出し、企業の生産性を向上させるのが狙いです。この成果型賃金導入助成金について説明させて頂きます。

年功序列と成果型の違いとは?

年功序列とは、勤続年数や年齢に応じて賃金や役職が上昇する人事制度です。長く勤務していれば給料が上がり、年齢が高いほど給料も高くなります。

一方、成果型は、能力や成果に応じて賃金や役職が決まる人事制度です。年功序列では若くて能力のある人間が育たないという問題点があります。正しい評価制度を設けることで、社員のモチベーションを上げ、その結果企業の業績アップへ繋がる、ということになれば素晴らしいことです。

受給までの流れ

成果型賃金導入助成金は、環境整備型の助成金です。2段階制になっており、制度を定めて適用・実施されたらまず50万円が支給されます。

仕事の評価を賃金に反映させる制度を設けた企業に50万円支給

1年後に、

1. 生産性が一定程度改善している
2. 離職率が数ポイント低下している
3. 賃金が2%以上増えている

上記の3条件を満たせば、さらに80万円支給
合計:130万円


問題点・疑問点 ―どんな企業にメリットが?

上記のように魅力的な制度ではありますが、これまで年功序列型の評価をしてきた企業が、簡単に成果型の評価方法に変えることができるのでしょうか。新たに成果型の評価制度を導入するためには、130万円以上費用がかかるような気もします。企業にとっては、成果型賃金導入が果たして自社にとってメリットがあるか否かが最大の関心事でしょう。

制度の本質を鑑みると、次のような企業様にお勧めだといえます。

・ 入社しても社員がすぐに辞めてしまって定着しない
・ 社員が定着しても、成長しない
・ 社員が業績アップに貢献してくれない
・ 社員のモチベーションが上がらない
・ 管理者が育たない
・ 社員の生産性が上がらない

まとめ

「成果」で給与を査定することにより、高い生産性を維持できることが想定されます。年齢を重ね、経験を積むことでスキルや能力が高まるという考え方があるために、日本では長く年功序列制度が取り入れられてきました。

年功序列制度は、経済が成長を続け、人口が増え続けることが前提となって成立する制度であるため、現在の日本では高度経済成長期と比較して時代に合わなくってきています。また、価値観の変化に伴い年功序列自体が従業員に公平感が得られなくなってきました。時代の流れというものを考慮すると、このような助成金を活用し、企業の置かれた環境などに応じて最適な評価制度を模索することが必要と考えられます。

南青山リーダーズ株式会社 編集部

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