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経営者が知っておくべき雇用関係の助成金

(写真=SFIO CRACHO/Shutterstock.com)


助成金とは?

雇用関係の助成金は、「返済が不要」なお金です。財源は、会社が国に支払う「雇用保険料」です。受給要件を満たせば、どんな会社にも助成金を獲得できるチャンスがあります。具体的には、労働者を雇う時、労働者に教育訓練を行う時、福利厚生を充実させる時などに助成金を活用します。経営者が知っておきたい、雇用に関連する助成金をご紹介します。

1. キャリアアップ助成金 正社員化コース ~有期契約労働者を正社員化すると60万円/人~

厚生労働省が設ける「キャリアアップ助成金」には、下記3つのコースがあります。
1. 正社員化コース
2. 人材育成コース
3. 処遇改善コース

この中で、特に利用しやすい正社員化コースを紹介します。この助成金は、パートタイマー、アルバイト等の有期契約労働者を正社員等に転換した場合に支給されます。

正社員化コースを活用すると、1人あたり最大60万円の助成金が受給でき、1年間で最大15人まで受給可能です。さらに、東京都内でキャリアアップ助成金の受給資格を満たした会社は、上記の60万円に加え、東京都から50万円上乗せで合計110万円を受給できる可能性があります(下記参照)。

【手続きの流れ】
1. 対象労働者を6ヵ月以上雇用
2. キャリアアップ計画書の提出
3. 就業規則の変更(正社員化規定の導入)
4. 正社員等への転換
5. 転換後、6ヵ月間の賃金を支給後、助成金申請

【注意点】
正社員への転換日までに転換する基準を就業規則に明示している必要があります。雇用保険および社会保険に加入させる必要があります。

2. 東京都正規雇用転換促進助成金 ~東京都限定の上乗せ支給 50万円~

東京都限定ですが、キャリアアップ助成金正社員化コースに東京都が上乗せして支給してくれる、「東京都正規雇用転換促進助成金」というものもあります。先ほど紹介した有期契約労働者を正社員に転換した場合には、上乗せとして50万円を受給できる可能性があります。

【手続きの流れ】
1. キャリアアップ助成金正社員化コースの支給申請書を提出後、2ヵ月以内に「東京都正規雇用転換促進助成金支給申請書」を東京都に提出
2. その後、キャリアアップ助成金決定通知の2ヶ月以内に、その支給決定通知書の写しを東京都へ提出

【注意点】
東京都にある会社で、対象となる労働者も東京都の事業所に勤務していることが条件です。

3. キャリア形成促進助成金 制度導入コース ~各制度導入で50万円、5つの制度を導入すると250万円~

「キャリア形成促進助成金」は、従業員のキャリアアップを支援するための制度です。「正社員」に教育訓練を実施する事業主に対して、教育訓練の実施に要する「1. 賃金」と「2. 費用」に応じて助成金が支給されます。

キャリア形成促進助成金には、次の4種類のコースが設けられています。
1. 雇用型訓練コース(OJTとOffJTをセットにした訓練を行う)
2. 重点訓練コース(若年者や育休後復帰等の労働者に対して訓練を行う)
3. 一般型訓練コース(1.2.の訓練以外を受講)
4. 制度導入コース(人材育成制度をつくる)

上記のうち、「4. 制度導入コース」をご紹介します。同コースは、次の5つの助成メニューを組み合わせて活用することができます。

→ 各制度導入で50万円
→ 5つの制度を全て導入した場合、250万円の助成金

【手続要件】
1. 職業能力開発推進者を選任している事業主であること
2. 導入する人材育成制度を就業規則または労働協約に規定すること
3. 事業内職業能力開発計画を作成し、労働者に周知している事業主であること

4. その他 おすすめの助成金 ~職場定着支援助成金、出生時両立支援助成金~

● 職場定着支援助成金
従業員の離職率の低下に取り組む事業主に対して支給される助成金です。

職場定着支援助成金には、以下の4種類があります。
1. 雇用管理制度助成
2. 介護福祉機器等助成
3. 保育労働者雇用管理制度助成
4. 介護労働者雇用管理制度助成

これらのうち、「1. 雇用管理制度助成」は、事業主が新たに雇用管理制度の導入・実施を行った場合に支給されます。

● 出生時両立支援助成金
男性が育児休業を取得しやすい職場風土作りの取組を行い、男性に一定期間の連続した育児休業を取得させると支給されるものです。

1. 男性が、子の出生後8週間以内に開始する連続14日以上(中小企業は5日以上)の育児休業を取得すること
2. 支給対象となるのは、1年度につき1人までです。

まとめ

経営者の方、いかがでしたでしょうか。助成金は種類がたくさんあるので、日頃から情報収集することが大切です。見逃してしまうのはもったいないので、経営者仲間などで情報共有したり、助成金の説明会などに参加してチェックしてみてください。

南青山リーダーズ株式会社 編集部