5月M&A、68件 4カ月ぶりに前年を下回る

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2021年5月のM&A件数(適時開示ベース)は前年同月比2件減の68件となり、1月以来4カ月ぶりに前年を下回った。国内案件が堅調に推移したものの、海外案件が7件と前年(13件)に比べて半減した。取引金額は総額2818億円(金額公表分を集計)で、前年の1391億円から倍増した。
全上場企業に義務づけられた適時開示情報のうち、経営権の異動を伴うM&A(グループ内再編は除く)について、M&A仲介のストライク(M&A Online)が集計した。
1~5月の累計では393件と前年同期を30件近く上回る。新型コロナウイルス感染拡大による経済環境の激変がM&A市場にとって追い風となっており、こうした基調に特段の変化は見られない。
金額首位はENEOSホールディングスがJSRからタイヤ素材のエラストマー事業を2022年4月をめどに買収すると発表した案件。買収金額は企業価値1150億円をベースに純有利子負債、運転資本などを調整したうえで確定するが、1000億円超が見込まれている。金額上位の案件は以下の通り

大型MBO(経営陣による買収)が相次いだ。新薬開発支援などのEPSホールディングスは625億円、テレビCM制作最大手のAOI TYO Holdingsは213億円で、それぞれ株式を非公開化する。EPSの案件はMBOとして今年最大の規模となる。
青森県、福井県で地方銀行の再編が動き出した。地銀をめぐってはマイナス金利の長期化や貸出金利の低下で苦戦しているうえ、コロナ禍で取引先の業績悪化や倒産が重なり、経営環境が一層厳しさを増している。
青森銀行、みちのく銀行は2022年4月に共同持ち株会社を設立し、経営統合することで合意した。統合効果を最大化するため、2年後の2024年をめどに両行を合併させる。また、福井銀行は福邦銀行を10月に子会社化する。福邦銀が行う第三者割当増資を50億円で引き受け、過半の株式を取得する。
3月に施行された改正会社法でM&Aの新手法として導入された株式交付制度の活用事例も初登場した。自社株を買収対価とする場合、これまでは完全子会社化するケース(株式交換)に限られていたが、株式交付の制度を使えば、株式取得が50%超~100%未満の範囲で子会社化が可能となる。

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