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【シンガポール】不動産情報サイト大手、米国市場に上場へ[建設](2021/07/26)

シンガポールの不動産情報ポータルサイト大手プロパティーグルは24日、米ナスダックに上場する特別買収目的会社(SPAC)のブリッジタウン2ホールディングスと企業結合を実施すると発表した。ブリッジタウンとの統合を通じ、ニューヨーク証券取引所に上場する計画だ。

上場が実現すれば、統合後の企業価値は13億5,000万米ドル(約1,490億円)、株式価値は17億8,000万米ドルにそれぞれなると見込んでいる。統合手続きは来年1~3月期にも完了する。ブリッジタウンは、香港の民間投資グループ、パシフィック・センチュリー・グループと米国の投資会社ティール・キャピタルが設立した企業だ。

プロパティーグルには、主要株主であるKKRやTPGキャピタル、REAグループが計7割超を出資している。上場後も統合会社への出資比率は変わらない。

プロパティーグルは2007年設立。東南アジアで有数のプロップテック(ITを活用した不動産サービス)企業として、域内最大規模の不動産情報サイトを運営している。

シンガポール、マレーシア、ベトナム、タイでは業界大手の地位を確立。1カ月当たりの掲載物件数は280万件超、閲覧者数は3,700万人だ。

5月には、オーストラリアの同業REAグループからマレーシアとタイの事業を買収すると発表するなど、東南アジアで事業拡大を加速させている。米国での上場を果たすことで、調達資金を既存事業の拡大や合併・買収(M&A)に充てる意向だ。

業界関係者の間ではこれまで、プロパティーグルが新規株式公開(IPO)を実施するとの予想が広がっていた。

シンガポール企業による米国上場では、配車サービス大手グラブがSPACとの合併を通じ、ナスダック市場に上場する計画だ。年内に合併が完了するとみられる。

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