【ベトナム】HCM市の「工場隔離」、既に500社8万人[経済](2021/07/21)

ベトナム・ホーチミン市が15日から「労・食・住」を1カ所に集約させる新たな操業継続規制を施行したのを受けて、19日時点で500社以上の企業が工場などにテントや簡易ベッドなどの宿泊設備を導入したようだ。工場内にとどまって勤務を続けている従業員は約8万人という。ベトナム・インベストメント・レビュー(VIR)などが伝えた。

ホーチミン市輸出加工区・工業団地管理委員会(HEPZA)によると、同委員会が管理する工業団地ではこれまでに約100社が新規制に沿った生産継続計画を策定した。

その1社で、ビンチャイン郡ビンロック工業団地に拠点を置く地場飲料製造・販売大手タンクアンミン・マニュファクチャー・アンド・トレーディングのグエン・ダン・ヒエン社長は地元紙の取材に対し、工場内に300人以上の従業員が泊まれるスペースを確保したと語った。食堂も全員に3回の食事を提供できる体制を整備。今後も生活環境の改善を進めていく方針だという。

同社は「ビドリコ」ブランドのミネラルウオーターやソフトドリンクなどを国内外で販売しており、生産が停止すれば影響は大きい。工場で寝泊まりする従業員328人には新型コロナウイルスの検査を受けさせ、陰性であることを確認した。

ホーチミン市7区の輸出加工区タントゥアン工業団地に拠点がある米系電子機器受託製造サービス(EMS)大手、ベソス(VEXOS)エレクトロニック・マニュファクチャー・サービスの現地法人ベソス・ベトナムも、工場内にある休憩室を改装してシャワー室や自動販売機などを設置。工場内で寝泊まりする従業員には枕やマットレスなどの寝具を提供した。ファム・ティ・チャウ人事部長によると、工場宿泊勤務に同意した従業員には通常の2倍の給料を支給する方針だという。

一方、ホーチミン市直属トゥードゥク市のハイテク工業団地「サイゴン・ハイテクパーク(SHTP)」に入居する米半導体大手インテル、仏電機メーカー大手シュナイダー・エレクトリックなどの外資企業は、工業団地の外に従業員用のホテルを確保し、シャトルバスで通勤させている。

ホーチミン市によると、市内にある17の工業団地の従業員の数は計約32万人いる。同市商務局は、工場などでこれから宿泊態勢を整える企業に対して、簡易ベッドやテントのリース業者などの関連情報を提供している。

■「労・食・住」の集約、周辺各省でも

ベトナム・ニュース(VNS)によると、ホーチミン市が実施している操業継続規制については、事実上のロックダウン(都市封鎖)が実施されている南部周辺各省でも導入が進んでいる。ロンアン省では既に362の企業が「労・食・住」集約による生産継続計画を提出。ベンチェ省も、同様の厳しい感染対策が実施できない企業には生産を停止するよう指示した。

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