【カンボジア】コロナ感染再拡大、都市封鎖の可能性示唆[経済](2021/07/14)
カンボジア保健省は12日、新型コロナウイルスの感染再拡大の危険性が迫っているとの認識を示し、政府が定めるガイドラインを厳守するよう、国民に呼び掛けた。感染対策が守られない場合は、再びロックダウン(都市封鎖)措置を導入する方針だ。クメール・タイムズ(電子版)が13日に伝えた。
同省のモブ・カン(Mov Kang)長官は、インドで初めて特定された変異株「デルタ株」など、国外からの新型コロナウイルスの流入に警戒感を表明。タイから帰国した多くの出稼ぎ労働者から感染が確認されていると述べ、国民が新型コロナの脅威を軽視、過小評価する限り、コロナ禍は終わらないとの懸念を示した。
特に同長官は、違法営業するカラオケ店や酒類を提供する飲食店で感染が相次いでいる状況を憂慮。違法行為が横行すれば、再びロックダウンに踏み切る考えを示唆した。
プノンペンのケウト・チェ(Keut Chhe)副知事によると、プノンペンでは多くのカラオケ店が違法に営業しているもよう。同氏は、摘発された店舗の営業免許を永久的に取り上げるとした上で、これら店舗の情報を提供するようメディアなどに要求した。
一方で農業省は、農業分野のベトナム企業に対して、同国人労働者のカンボジアへの出入国を一時的に停止するよう要請した。両国での新型コロナ感染拡大を踏まえた措置で、渡航の一時禁止を求めたフン・セン首相の勧告に従ったものとしている。