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【インドネシア】三菱地所、首都の大規模複合開発事業に参画[建設](2021/07/01)

三菱地所は6月30日、インドネシアの首都ジャカルタ特別州中心部の大規模複合開発事業「オアシス・セントラル・スディルマン」に参画すると発表した。敷地面積は約3万3,000平方メートルで、同社が手掛けるインドネシアのプロジェクトでは最大規模となる。

オアシス・セントラル・スディルマンは、地上75階建てで商業施設を含むオフィス・サービスアパート棟(A棟、高さ約340メートル)と、地上65階建ての分譲住宅棟(B棟、高さ約200メートル)からなる。A棟は国内有数の超高層建築物になる予定。着工は2024年初旬、完工は28年ごろを予定している。

同プロジェクトは、国営公務員年金基金運用会社タスペンの本社ビルを含む土地一帯の大規模複合再開発計画。指名競争入札で、三菱地所と地場デベロッパーのベンヒル・プロパティのコンソーシアム(企業連合)が選定されていた。

オアシス・セントラル・スディルマンの完成予想図(三菱地所提供)

オアシス・セントラル・スディルマンの完成予想図(三菱地所提供)

プロジェクトには、三菱地所とベンヒル・プロパティが20年11月に設立した合弁会社オアシス・セントラル・インベストメントが、タスペンの不動産子会社タスペン・プロパティ・インドネシアと共同で参画する。合弁会社には、三菱地所が85%、ベンヒル・プロパティが15%、それぞれ出資している。

■事業費は521億円

プロジェクトの事業費は約521億円。事業会社のセントラル・スディルマン・デベロップメントには、三菱地所の合弁会社が70%、タスペン・プロパティ・インドネシアが30%、それぞれ出資する。

三菱地所の現地法人、三菱地所インドネシアがセントラル・スディルマン・デベロップメントからプロジェクトマネジメント業務を受託し、開発を主導する。

三菱地所はインドネシアについて、新型コロナワクチン接種拡大により経済回復後は中長期的な成長が期待されると評価。またオアシス・セントラル・スディルマンは、すでに開通している都市高速鉄道(MRT)や22年に開通予定の軽量軌道交通(LRT)の駅にも至近で交通利便性が高く、エリア一帯の今後の価値向上は確実視されていると指摘した。

三菱地所の広報担当者はNNAの取材に対し「現在ジャカルタおよびその近郊都市圏を中心に複数事業を推進しており、今後も国内主要都市で優良案件があれば積極的に検討していきたい」と述べた。三菱地所は、インドネシア第1号案件となるジャカルタ中心部の高層オフィスビル「Trinity Tower(トリニティタワー)」が先に完工しており、8月をめどに本格運用を開始する。

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