【ミャンマー】拘束中のスーチー氏、コロナ感染拡大に憂慮[政治](2021/06/30)
ミャンマー国軍に拘束されている民主化指導者、アウン・サン・スー・チー氏が、新型コロナウイルス感染症の急激な再拡大を憂慮し、感染予防に努めるよう国民にメッセージを送った。同氏の担当弁護士が明らかにした。28日付電子メディアのイラワジなどが伝えた。
弁護士は、「スー・チー氏は28日の審理に出廷した際、新型コロナの状況について尋ね、感染が再拡大していることに懸念を示した」と説明。「マスク着用や手洗いを励行し、感染しないよう十分に用心してほしい、という国民に対するメッセージを託された」と明らかにした。
ミャンマーでは5月から感染者が再び急増。特に最大都市ヤンゴンや中部バゴー管区、インドや中国、バングラデシュとの国境地域で感染者が増加している。保健・スポーツ省によると、28日に確認された新規感染者は1,225人で、昨年12月中旬以降で最多となった。
2月1日の軍事クーデター以降、多くの医療従事者が国軍に抗議するために職務を放棄する市民不服従運動(CDM)に参加しているため、国内の新型コロナ対策と医療システムそのものに影響が出ている。