【ミャンマー】米国に「距離」、対ロ友好強調=総司令官[政治](2021/06/29)
ロシアを公式訪問したミャンマー国軍のミン・アウン・フライン総司令官は、ロシアの国営チャンネル「ロシア24」とのインタビューで、ロシアをミャンマーの「永遠の友」と称賛する一方、米国を「距離があるため、あまり親密ではない」とけん制した。国営紙グローバル・ニュー・ライト・オブ・ミャンマーなどが伝えた。
インタビューは22日に行われ、25日にはミャンマーの国営テレビでも放送された。
総司令官は国際社会との関係について、ミャンマーにとって中国とインドが「近くの友人」と説明。米国も友好国ではあるが、「さまざまな理由で距離がある。政治関係も以前に比べ親密感が薄れている」と指摘した上で、ロシアについては「距離は遠いが、友人の中の友人だ」と話した。
民主派への弾圧に対する国際社会からの批判については「(昨年実施された)総選挙への不正行為に対し行動を起こした。政府への抗議行動は一般的にどの国でも起こりうる」と説明。「これがテロ行為に変わる可能性があるならば、法の下で対応する」と述べ、クーデター下の弾圧を正当化した。
一方で、権力を委譲するための選挙の実施時期については「まだ確定していない」とし、「非常事態は憲法の規定で1年と定められており、6カ月の延長が2回まで認められていることから、2年以内に実施したい」との考えを述べた。
ミン・アウン・フライン総司令官は27日夕、ミャンマーに帰国した。