【シンガポール】スイス2社、植物肉の技術革新センター開設[食品](2021/04/28)
スイスの香料大手ジボダンと食品加工機械大手ビューラーは、シンガポールに「プロテイン・イノベーション(技術革新)センター」を開設した。アジア太平洋市場向けの植物由来のタンパク質食品に関する研究開発(R&D)を手掛ける。
北部ウッドランズにあるジボダンの敷地内に、面積400平方メートルの施設を開設した。ビューラーの湿式・乾式押出成形機をはじめ、厨房(ちゅうぼう)設備、保管庫、会議室、見学コーナーなどを設置。ビューラーの押出成形機は、1時間当たり最大40キログラムの植物肉を加工できる。投資額は明らかにしていない。
食品関連企業やスタートアップなどに、いわゆる植物肉といった植物由来のタンパク質食品のR&Dで活用してもらう。ジボダンとビューラーは技術を供与しつつ、クライアントの原料の選定、商品開発、香料の活用、試食会などを支援。アジア料理に適した植物由来タンパク質食品の開発を促す考えだ。
ジボダン傘下のジボダン・テイスト&ウェルビーイングのモニラ・コタリ・アジア太平洋プレジデントは、「ベジタリアン(菜食主義)、ビーガン(完全菜食主義)向けの香料技術や押出成形技術を生かし、よりおいしくて本物らしい植物由来のタンパク質食品を、より手頃な形で市場に提供したい」と述べた。