【フィリピン】ＢＤＯとＢＰＩ、米シティの事業に関心［金融］（2021/04/26）

フィリピンの商業銀行最大手ＢＤＯユニバンクと商業銀行フィリピン・アイランズ銀行（ＢＰＩ）が、米金融大手シティグループのリテール（消費者向け）部門の買収に関心を示している。顧客の裾野を広げて事業基盤を強固にしたい考えだ。複数の地元紙が伝えた。

シティはフィリピンで富裕層を中心に約５万件の顧客を抱え、クレジットカードの消費額で国内上位３社に入る。ＢＤＯのネスター・タン頭取は23日、「国内の事業基盤を固めるため、シティのリテール部門買収を検討している」と述べた。

ＢＰＩのホセ・リムカオコ最高経営責任者（ＣＥＯ）は、既にシティグループに対して売却に関する情報を送るよう要請した。顧客層が似ていると指摘し、買収に意欲を示した。

シティグループは15日、フィリピンやオーストラリア、中国、インド、インドネシア、タイなど13市場の消費者向け銀行サービスから撤退すると発表した。利益率が高いとされる富裕層向け資産管理事業や法人向け事業に集中する。