【香港】HKTVの20年12月期、1.8億ドルの黒字[商業](2021/04/01)
インターネット通販サイト「HKTVモール」などを手掛ける香港電視網絡(香港テレビジョン・ネットワーク、HKTV)が3月30日発表した2020年12月期連結決算は、純損益が1億8,360万HKドル(約26億1,800万円)の黒字に転換した。前期は2億8,990万HKドルの赤字。売上高は前期比103.5%増の28億7,790万HKドルと倍増した。新型コロナウイルス感染症の流行に伴う巣ごもり消費の拡大が強い追い風になった。
15年に開設したHKTVモールは初の単年度黒字を達成した。20年の流通総額(GMV)は114.2%増の59億5,370万HKドルに急増。20年12月の1日当たりの平均注文件数は3万6,300件と、前年同月(1万8,700件)からほぼ倍増した。
HKTVモールのGMVを品目別に見ると、食料雑貨が全体の46.7%を占めて最多だった。割合は前年からは7.0ポイント拡大した。その他は◇美容・健康関連製品:21.6%(前年から横ばい)◇デジタル・電子製品:12.3%(2.9ポイント縮小)◇家庭用品・家具:7.6%(0.1ポイント縮小)◇マタニティ・子ども用品:4.9%(1.1ポイント縮小)◇その他:6.9%(2.9ポイント縮小)――だった。
21年のGMVの目標を20年比で11~18%増となる66億~70億HKドルと設定した。
同社の張子建(ポール・チョン)会長は、HKTVモールの運営開始以降、販売プラットフォームや物流システムなどの整備を進めてきており、これまでの積み重ねが結実したと強調した。
■社名を香港科技探索に変更へ
同社は社名を香港科技探索(香港テクノロジー・ベンチャー)に変更することも明らかにした。18年3月にテレビ事業からの撤退を発表し、現在はネット通販事業を柱としている。改称を通じて企業イメージの刷新を図るとともに、企業として発展の方向性をより正確に反映できるとしている。株主総会と香港政府会社登記処の承認を経て変更する。