【ベトナム】韓国SK、ビンコマース株式の16%強を取得[商業](2021/04/08)
韓国の複合企業SKグループは、ベトナムのマサン・グループ傘下の小売り大手ビンコマースの株式の16.3%を取得し、資本提携すると発表した。買収額は総額4億1,000万米ドル(約450億円)。マサン・グループと共同で小売り、物流、電子決済システムへの投資を進め、ビンコマースのオンライン販売の強化を図る。ベトナム・インベストメント・レビュー(VIR)などが伝えた。
ビンコマースはベトナム国内で約2,300店のスーパーやコンビニストアを展開し、小売分野の国内シェアで50%前後を握る業界最大手だ。今後はベトナムでもオンライン販売や電子決済などの「モダントレード(近代的な小売業態」が急成長する見込みで、ムサンは韓国の大企業グループの資金力などを活用しながら新分野への対応を急ぐ。
SKグループの担当者は「ベトナムで急成長している電子商取引(EC)部門をターゲットにする」と述べた。
マサン・グループは昨年、小売り部門の子会社「ザ・クラウンX(TCX)」を通じ、ベトナム投資グループ(ビングループ)からビンコマースの株式の83.7%を取得し、傘下に収めた。運営するスーパー「ビンマート」とコンビニエンスストア「ビンマート・プラス」は、年内に「ウィンマート(WinMart)」に改称し、ブランドの統一を進める方針だ。
ビングループは残るビンコマース株についても外部への売却を検討しており、小売り事業から完全撤退する方針だ。