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【香港】春節連休期間の住宅取引、8年ぶりの多さ[建設](2021/02/17)

旧正月(春節、今年は12日)連休となった先週末(12~15日)の香港住宅市場は、新築住宅の販売戸数が32戸で、春節連休期間の取引数としては8年ぶりの多さとなった。中古住宅取引も10年ぶりの多さ。春節期間は例年ならば香港域外に旅行に出る市民が増えるため、伝統的に不動産取引は減る傾向があるが、今年は新型コロナウイルス感染症の流行により香港で過ごした市民が多く、不動産市場は活況となった。

16日付信報などが伝えた。

32戸は、春節期間の新築住宅取引としては、2013年に151戸を記録して以来の多さ。新型コロナ感染対策で本格的に出入境制限が実施される前だった昨年の春節連休期間(1月25~28日)は13戸だった。

内訳をみると、中国本土の大手デベロッパー、中国恒大集団(チャイナ・エバーグランデ・グループ)が新界地区・屯門で手掛ける「クン瓏湾(エメラルド・ベイ、クン=おうへんに君)」2期が6戸売れ、最多だった。

地場デベロッパー大手も健闘。恒基兆業地産(ヘンダーソンランド・デベロップメント、恒地)が新界・元朗で開発する「尚悦・嶺(リーチ・サミット)」も、春節に合わせた優待を打ち出したことが奏功し5戸売れた。恒地が香港島・北角(ノースポイント)で開発した「君誉峰(ノーバム・ポイント)」、信和置業(サイノランド)が九龍地区・観塘で開発した「凱匯(グランド・セントラル)」、華懋集団(チャイナケム・グループ)が新界・元朗で開発した「朗城匯(ソルシティー)」も、それぞれ3戸売れた。

今後も地場開発大手による、大型物件の販売が続々予定されている。

帝国集団(エンパイアグループ)などが屯門で開発する「帝御(ロイヤル)」シリーズの第3期「帝御・嵐天(スカイポイント・ロイヤル)」は計557戸を分譲予定。うち112戸について週内の売り出しを予定しているが、15日までに約36倍となる4,073件の購入申し込みがあったという。

華懋集団が観塘で手掛け、今月中の発売を予定する「安峯(マウント・アンダーソン)」は、春節期間に1,000人に迫る内覧者が殺到。第1弾の68戸に対して2倍を超える購入申し込みがあった。

会徳豊地産(ウィーロック・プロパティーズ)が九龍・啓徳(カイタク)で手掛け、春節後の最初の大型物件としての売り出しが期待されている「グランデ・モナコ(GRANDE MONACO)」も247戸を、新鴻基地産発展(サンフンカイ・プロパティーズ)が九龍・旺角で開発する「プリンス・セントラル(Prince Central)」も101戸を近く販売予定だ。

■中古取引も10年ぶりの多さ

地場不動産仲介大手の中原地産(センタライン・プロパティーズ)が自社取扱物件を対象にまとめた先週末4日間の10大中古住宅物件の成約件数は6戸で、春節休暇期間の取引としては10年ぶりの多さとなった。昨年の春節連休中の取引は半分の3戸だった。

中級物件以下の中古市場も旺盛で、成約数は30戸を超えた。

中原地産の陳永傑(ルイス・チャン)アジア太平洋部門副社長は、春節期間も投資家の意欲が高いため急速に取引数が上昇するだろうと指摘。不動産市場は当面、好調に推移すると見通した。

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