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【中国】「春運」の旅客予測、11.5億人に下方修正[運輸](2021/01/29)

中国交通運輸省は28日、春節(旧正月、今年は2月12日)に伴う交通機関の特別体制「春運」(1月28日~3月8日)の旅客数が11億5,200万人(延べ人数、以下同)になるとの最新予測を発表した。今月20日に示した17億人前後から下方修正した。

今年の春運の1日当たり平均旅客数は2,880万人前後になる見通し。2019年の春運と比べ6割以上、新型コロナウイルスの感染拡大で人の移動が減った20年比でも2割以上の落ち込みとなる。政府による春節期間中の帰省自粛の呼び掛けを受けて、例年に比べ人の移動が大幅に減ることになりそうだ。

国鉄運営を担う中国国家鉄路集団(中国鉄路)は28日、春運初日の鉄道利用者(速報値)は400万人で、前年同期比66%減少したと発表した。同日に運行した列車数は6,595便で、前年同期に比べ33.4%減っている。

今年の春運は鉄道のほか航空便の利用者も減少が見込まれる中、自家用車による帰省や旅行は増加する可能性がある。交通運輸省は同日、2月11~17日の連休期間は7人乗り以下の乗用車を対象に、高速道路など有料道路の通行費を免除すると発表。帰省や旅行のほか、自家用車で近隣の観光地に向かう人も多くなるとみられ、同省ではピーク時には都市部周辺の道路は混雑すると予想している。

■20年通年の旅客数45%減

交通運輸省によると、20年通年の旅客輸送量(地下鉄など都市内での短距離移動を除く)は96億7,000万人で、前年比45.1%減少した。主要36都市の公共交通機関輸送量も33.7%減の441億5,000万人にとどまっている。

一方で貨物輸送量は0.5%減の463億4,000万トンと、新型コロナ流行前の水準までほぼ回復している。

20年の交通インフラ投資は速報値で3兆4,800億元(約56兆200億円)だった。

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