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【ミャンマー】ワクチン接種が開始、医療従事者に[医薬](2021/01/28)

ミャンマーで27日朝、同国では初となる新型コロナウイルスのワクチン接種が始まった。新型コロナ治療の最前線に立つ医療職やボランティアが、まず対象になった。

保健・スポーツ省が、首都ネピドーの一部病院で接種を開始したことを公式フェイスブック上で発表した。最大都市ヤンゴンや全国各地の州・管区でも、医療従事者を対象とした接種が同日から開始された。

ワクチンは、英製薬大手アストラゼネカなどが開発し、インドの製薬会社セラム・インスティテュート・オブ・インディア(SII)が生産した「コビシールド」。ミャンマーは22日、150万回分の寄贈を受けた。コビシールドは、1人2回ずつの接種が必要になるため、75万人分となる。

保健・スポーツ省の発表によれば、最優先の接種対象は国内に11万人いる医療職と、1万人の医療ボランティア。政府要人や連邦議会議員は医療従事者に次ぐ扱いで、29日には下院議員が、30日には上院議員と国軍代表の連邦議会議員が接種を受ける。

2月5日からは、全国各地の中央・地方公務員などに接種する。外出自粛措置が取られている郡区に居住する65歳以上の高齢者や、基礎疾患のある人も接種の優先対象となる。26日付電子メディアのイラワジによれば、高齢者だけで360万人いるため、ワクチンを届けやすく、感染が比較的拡大している郡区でまず接種を進め、徐々に対象地域を広げていく。

■2月初旬に200万回分が到着

保健・スポーツ省によれば、2月第1週にはコビシールド200万回分が新たに届く。ミャンマー政府はSIIにコビシールド3,000万回分、発注額の半分に相当する7,500万米ドル(約78億円)の支払いを完了している。

3月には、世界保健機関(WHO)が主導する世界的なワクチン配分計画「COVAX(コバックス)」によるワクチンが供給される予定。

政府は1月に、ワクチン購入費に充当するための基金を設立しており、4月には同基金を通じて調達したワクチンも届く見込みだ。

政府の計画では、2021年中に全人口5,440万人のうち40%に相当する2,000万人余りにワクチンを接種する予定。23年9月までに残る成人にも接種する。人口の20%に相当する分は、コバックスと、ワクチンと予防接種のための世界同盟(GAVI)を通じて調達する。

ネピドーの病院で、新型コロナのワクチン接種を受ける医療従事者=27日(保健・スポーツ省提供)

ネピドーの病院で、新型コロナのワクチン接種を受ける医療従事者=27日(保健・スポーツ省提供)

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