【シンガポール】HIS、2カ国で西松屋のベビー服販売[商業](2020/12/28)
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旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)は2021年1月8日から、シンガポールとタイの支店内に構える日本産品・製品の販売店で、ベビー用品大手、西松屋チェーン(兵庫県姫路市)の商品の取り扱いを開始する。2カ国で西松屋の商品が販売されるのは初めて。まずはベビー服を中心に販売し、現地のファミリー層や日本人駐在員の需要を取り込む。
シンガポールでは中心部タンジョンパガーにある支店内で、既存の旅行カウンターを改装して今年10月にオープンした販売店に西松屋コーナーを設ける。タイでは、首都バンコク・アソークにある本店など国内10店舗で西松屋の商品を取り扱う。
ベビー・子供用の肌着や服、甚平などを販売する。商品の小売価格は日本での販売価格と同水準を保つ。2カ国とも、電子商取引(EC)サイトでのオンライン販売もする。
西松屋の商品は、現地から日本を訪れる観光客の間で一定の知名度があり、訪日旅行先で購入する消費者がいることから、アジア各国でも需要が見込めるという。
2年前から海外展開に力を入れている西松屋と、日本の良い商品を海外向けに販売する商社事業に力を入れているHISの間で思惑が一致した。今後は衣料品以外にも、商品の取り扱い幅を拡充する考えだ。1月中にはHISの中国法人でも西松屋商品の販売を開始する計画だ。
HISシンガポール法人の山岡信仁統括支店長はNNAの取材に対し、「今回の西松屋チェーンとの協業は、日本の良い商品を海外に出していきたいというHISの商社事業の一環だ」と述べた。