【シンガポール】デジタル銀免許、グラブ連合など4者に付与[金融](2020/12/07)
シンガポール金融管理庁(MAS、中央銀行に相当)は4日、デジタル銀行の営業免許を4者に交付すると発表した。同国の配車サービス大手グラブと通信最大手シンガポール・テレコム(シングテル)が組んだコンソーシアム(企業連合)などが含まれる。
金融サービス全般を提供できるフルバンク免許と、中小企業向けのホールセールバンク(法人向け銀行)免許をそれぞれ2者に交付する。
フルバンク免許は、グラブとシングテルによる企業連合と、シンガポールで創業し、米国で上場したオンラインゲーム会社シー(Sea)の完全子会社の2者に付与する。
ホールセールバンク免許は、中国のグリーンランド・フィナンシャル・ホールディングス・グループ、北京コオペレーティブ・エクイティ・インベストメント・ファンド・マネジメント、香港のリンクロジス香港から成る企業連合と、中国の電子商取引(EC)最大手、阿里巴巴集団(アリババグループ)傘下の金融会社、バ蟻集団(バ=むしへんに馬、アントグループ)の完全子会社の2者に与える。
МASは今後、4者が免許の取得要件を全て満たしているか確認した上で、営業免許を付与する。2022年初頭にデジタル銀行サービスの提供開始を見込む。
デジタル銀行は、実店舗を持たないオンライン専業の銀行。MASは19年に営業免許の申請を受け付け、21者の応募があった。当初は営業を認可する企業を今年6月に発表する予定だったが、新型コロナウイルスの影響で年末に延期していた。