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【中国】日中の往来再開30日から[経済](2020/11/26)

中国外務省の趙立堅副報道局長は25日、日中間のビジネス関係者の往来を30日に再開すると発表した。中国は新型コロナウイルスの水際対策として、3月から日本人に対し短期滞在の査証(ビザ)免除措置を停止し、有効なビザや居留許可を持っている場合でも中国への入国を禁止。その後、招聘(しょうへい)状の取得などを条件に一部入国を認めるなど段階的に規制緩和を進めていたが、今回の措置によりビジネス関係者の往来がよりスムーズになることが期待される。

新華社電が伝えた。日中間のビジネス関係者の往来再開については、24日に東京都内で行われた茂木敏充外相と中国の王毅国務委員兼外相との会談で合意していた。

日本の外務省が外相会談後に明らかにしたところによると、往来再開は出張など短期滞在者が対象の「ビジネストラック」と駐在員など長期滞在者向けの「レジデンストラック」の制度が適用される。

日本は既にシンガポール、韓国、ベトナムとの間で両制度を実施。これまでに実施されているビジネストラックは、相手国への入国後の「活動計画書」を提出することで、14日間の隔離が免除される。一方、自宅と用務先の往復など行動範囲は限られ、公共交通機関の使用や不特定多数の人が出入りする場所への立ち入りも制限される。レジデンストラックは、例外的に相手国への入国が認められるもので、14日間の隔離措置は維持される。

中国政府はコロナの感染拡大が深刻化しはじめた今春から、日本人を含む世界からの入国規制を強化した。3月10日からは、日本人が中国を訪問する際に滞在日数が15日以内であればビザを免除する措置を停止。同月28日からは、全ての外国人の入国を停止し、有効なビザや居留許可を持っていても入国できなくなった。

中国政府はその後、6月17日から日本人向けのビザ発給をビジネス関連など一部に限り、各省級政府の外事弁公室または商務当局が出す招聘状を取得するなどの条件付きで再開。9月1日からは、有効な居留許可証を保持している日本人を対象に招聘状なしでもビザを発給、同月28日からは有効な居留許可を持っている外国人すべてを対象にビザの再取得不要で入国を認めるなど、段階的に入国規制を緩和してきた。

今回のビジネス関係者の往来再開措置で、現地日系企業駐在員の赴任などがよりスムーズに進むことが期待される。一方で中国政府による航空会社の国際線制限措置により、日中間のフライトは予約が取りづらい状態が続いており、両国間の往来がコロナ前の状態に戻るにはまだ時間がかかりそうだ。

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