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【香港】健康コードの実施条件緩和も、本土当局[社会](2020/11/09)

中国本土の衛生当局は、香港との間で新型コロナウイルスのPCR検査の結果を相互承認し、強制検疫を免除する「健康コード」導入の条件について、香港域内の感染者を「14日連続10人未満」とする緩和策を検討しているもようだ。「14日間連続ゼロ」を求める今の条件は、感染経路不明事案を断ち切れていない香港にはかなりハードルが高いとみているためだ。8日付星島日報が伝えた。

健康コードは当初、6月末に導入されるとの期待があったが、7月初めから香港で本格化した新型コロナの流行「第3波」を受け、実施がずれ込んでいる。本土当局の「10人未満」案は、早期実施を求める香港当局の要請に応える折衷案。ただ、「ゼロ」を求める声も根強く、条件を緩和する場合でも、域内感染者の過去の行動を把握するためのシステムを整備するなど、より踏み込んだ感染拡大防止策が求められるという。

感染経路の特定の方法として、香港では感染者から直近の行動や訪問先を聞き出すのが通常だが、特定に至らないケースも少なくない。政府は近く、個人の行動を記録できるスマートフォン向け感染リスク通知アプリの運用を始める予定だが、利用は個人の意思に任されている。電話番号で個人の実名や過去の行動範囲を特定し、感染経路を割り出す本土側と比べ、調査の精度は低い。

広東省粤港澳合作促進会医薬衛生大健康委員会の当局者は、「14日連続で感染者10人未満」との条件について、「感染の『中リスク国・地域』という位置付けとなり、健康コード導入の追い風にはなる」と指摘した。

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