【香港】アパレルI.T、中間赤字が4.7倍に拡大[繊維](2020/11/03)
香港のアパレル小売大手I.Tがこのほど発表した2020年8月中間期決算は、純損益が3億3,700万HKドル(約45億4,000万円)の赤字だった。赤字額は前年同期の7,100万HKドルから4.7倍に膨らんだ。新型コロナの影響で客足が遠のき、店舗の臨時休業や営業時間の短縮を強いられた。
売上高は前年同期比31.9%減の27億3,500万HKドル。急きょ実施したセールの影響で、売上総利益(粗利益)率は前年同期より7.5ポイント低い54.6%に落ち込んだ。
香港・マカオ市場の売上高は50.8%減の7億2,900万HKドル。店舗の臨時休業や営業時間の短縮、店舗網の縮小などが響いた。実店舗は17店の純減となった。
主力の中国本土市場の売上高は14.4%減の16億HKドル(換算)だった。電子商取引(EC)部門の急成長が実店舗の損失を補い、減収幅は市場別で最も小さかった。
日本・米国市場の売上高は41.4%減の3億5,600万HKドルとなった。
同社は各国・地域の出入境制限が続く中、下半期(9月~21年2月)も厳しい経営状況が続くと指摘。今後は赤字店舗の閉鎖を進めるなど、経営のスリム化を図る方針を示した。