【韓国】【韓流新時代】ネトフリコリア「韓国の人材は才能豊か」[媒体](2020/10/19)

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日本でも大ブームとなった「愛の不時着」や「梨泰院クラス」などの韓国ドラマの配信を手掛ける動画配信サービスの世界最大手、米ネットフリックス。韓国コンテンツの重要性が高まる中、ネットフリックスコリアで韓国コンテンツの統括責任者を務めるキム・ミニョンさんに、韓国のドラマ制作会社スタジオドラゴンに出資した狙いなど今後のビジネスについて書面を通じて聞いた。【坂部哲生】

ネットフリックスコリアで韓国コンテンツ統括責任者を務めるキム・ミニョンさん(ネットフリックスコリア提供)

ネットフリックスコリアで韓国コンテンツ統括責任者を務めるキム・ミニョンさん(ネットフリックスコリア提供)

――韓国ドラマはアジアだけでなく、米国や欧州など様々な国で人気が高まっている。

韓国ドラマはもともとストーリーテリングに定評があったが、その認識はすっかり海外で定着したようだ。「愛の不時着」「サイコだけど大丈夫」「梨泰院クラス」といったドラマが日本や香港、フィリピン、シンガポールなどのアジア地域で絶大な人気を集めた。インドでも「キングダム」を中心に韓国ドラマへの関心が高まっている。

最近では、映画「#生きている(#alive)」が欧米などで「トップ10映画」のリストに入った。世界中の人々が、字幕という「1インチほどの壁」を簡単に乗り越えて、韓国ドラマのみならず多くの海外の作品と出会えるようになった。

――ネットフリックスは韓国のドラマ制作会社のスタジオドラゴンの株式4.99%を取得し、第2位株主となった。スタジオドラゴンに出資した背景と今後の計画は。

韓国のクリエーターはアイデアが豊富で、才能豊かだ。彼らと直接協力して、さまざまなオリジナル作品を制作することでコンテンツの多様性を高めていきたい。コンテンツのさらなる確保に向け、スタジオドラゴンのほか、テレビ局のJTBCなどともライセンス契約を結んだ。

■「視聴者第一主義」

――スタジオドラゴンは、ネットフリックスに著作権を売却することで得られた資金を元手に、ドラマ制作に巨額の投資を行っている。このような映像配信会社とドラマ制作会社の関係は、エンターテインメント業界では主流になると考えるか。

当社はサブスクリプション(定額課金)型サービスというビジネスモデルを取っているため、スポンサーからの制約がない。視聴者の満足度を高めることだけに集中できる強みを生かして、さまざまなジャンルのストーリーテラーと手を組んで、彼らに「創造的な自由」を保障してあげられるようになった。

その結果、従来のシステムから生まれた作品だけでは飽き足りなかった視聴者にも満足してもらえるようなコンテンツを提供できるようになった。

――新型コロナウイルス感染症がネットフリックスのビジネスに与えた影響は。

「巣ごもり需要」で会員の視聴回数が増えただけではなく、会員数も2020年6月時点で1億9,500万人と、半年前と比べて2,500万人増えた。ただ今後は、新型コロナが収束に向かうにつれ、視聴回数は減少し、会員数の伸びは鈍化すると予想される。

――米ウォルト・ディズニーの「ディズニー+(プラス)」やネット通販大手アマゾンジャパンの「アマゾンプライム」などとの競争が激しくなっている。

新型コロナのパンデミック(世界的大流行)を通じて、将来の予測は難しいと痛感した。そこで、長期計画を立ててそれを遂行することよりも、起こりうるさまざまなシナリオを想定してその時々の環境変化に迅速に対応できるような柔軟性を持つことに重点を置いてきた。

そのためには、これまで以上に社員に対して彼らの自律性と柔軟性を重視するアプローチが求められる。私たちはそれを「自由と責任」と呼んでいるが、これは競争の激しい業界で生き残るためには、欠かせない文化となっている。

<メモ>

1インチの壁:

映画「パラサイト 半地下の家族」のポン・ジュノ監督が米ゴールデングローブ賞の授賞式で「字幕という1インチほどの壁を越えれば、はるかに多くの映画に出会える。私たちはたった一つの言語を使うと考えている。その言語とは、映画だ」とコメント。それ以来、韓国のクリエーターの間で「1インチほどの壁」という表現が定着した。

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