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【インドネシア】強硬派労組、国会前デモ見送り[社会](2020/10/07)

インドネシアの労働組合のうち強硬派といわれるインドネシア労働組合総連合(KSPI)は6日、当初8日まで3日間予定していた雇用創出オムニバス法への抗議デモを、首都ジャカルタの国会議事堂前で敢行しないと表明した。リデン事務局長はNNAの電話取材に対し、労働者が各自それぞれの職場で操業を停止するゼネストに切り替える考えを明らかにした。

リデン事務局長は、ストに参加する労働者の数についても当初予定の500万人から、300万~400万人程度に縮小するとの見通しも示した。ただ、オムニバス法は国会の拙速審議で可決したと主張、引き続き反対する姿勢を示していくと述べた。

国営アンタラ通信は、ジャカルタ警察が5日時点で、国会議事堂前デモの許可を発行しない方針を表明していた。ジャカルタ特別州政府の新型コロナウイルス対策「大規模な社会的制限(PSBB)」の再強化で大人数が集まる活動を禁止しているためという。

地元メディア各紙は、KSPIのサイド・イクバル代表と、全インドネシア労働組合総連合(KSPSI)のアンディ・ガニ代表が5日、オムニバス法案が国会で可決される直前に、大統領宮殿でジョコ・ウィドド大統領と会談していたと伝えた。サイド氏は会談後、記者団に対して内容についての詳細は語らなかった。

全国各地では、会社単位でのストやデモをする労働者が散見されたものの、衝突などの大きな混乱は伝えられていない。全インドネシア大学生協会(BEM SI)の関係者は、8日にデモをする予定を明らかにしたものの、参加人数の規模や場所については不明だ。

オムニバス法反対デモに備えて、国会議事堂前では防護服を着た警察官が警戒態勢を敷いた(アンタラ通信)

オムニバス法反対デモに備えて、国会議事堂前では防護服を着た警察官が警戒態勢を敷いた(アンタラ通信)

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