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【韓国】日韓がビジネス往来再開へ[経済](2020/10/07)

日本と韓国の両政府は6日午後、ビジネス関係者の往来を8日から再開することで合意したと発表した。所定の手続きを踏めば、入国後の自宅などでの待機期間中でも制限付きでビジネス活動が可能になる。これにより、相互の入国制限によって今年3月から途絶えていた人材交流が、7カ月ぶりに一部再開されることになる。

日韓両政府は、出張など短期滞在のビジネス関係者向けの「ビジネストラック」と駐在員など長期滞在者向けの「レジデンストラック」を通じて、互いに相手国からの入国を例外的に認める。

「ビジネストラック」では、「活動計画書」などを提出する条件の下、入国後14日間の待機期間中でもビジネス活動が認められる。◇スマートフォンアプリを用いた健康状態のモニタリング◇公共交通機関の利用不可◇移動は活動計画書に基づいた待機場所と勤務地の往来に限定――といった制限付きではあるが、事実上途絶えていた両国間のビジネス活動が再開される意味は大きい。

日本のビジネストラックの適用はシンガポールに次ぐ2カ国目。韓国での適用は、中国とアラブ首長国連邦(UAE)、インドネシア、シンガポールに次ぐ5カ国目となる。

一方、「レジデンストラック」では例外的な入国は認める一方、これまで通り、自宅などでの14日間の待機は維持される。

ただし、いずれのトラックも新規査証(ビザ)の取得だけでなく、出国前14日間の健康モニタリングや航空機の出発前72時間以内のウイルス検査、入国後空港での新型コロナウイルス診断、14日間の位置情報の保存などが必須となる。

■関係改善への寄与に期待も

韓国の経済団体・全国経済人連合会(全経連)は、両国政府の発表直後に「合意歓迎」の声明を発表。「これまで対日経済活動の最大の障害となっていた入国制限がわずかでも緩和されたことは、新型コロナの流行で難航していた両国間のビジネス交流にとても役立つだろう」と強調した。

全経連はまた、「今回の措置が未来志向的な日韓関係の構築につながるよう、(両国政府には)より積極的な努力を求めたい」と付け加えた。

日本政府は今年3月、韓国国内で新型コロナの感染者が急増したことを受け、韓国からの入国者について90日以内の短期滞在者へのビザ免除などの効力を停止。韓国もこれに対抗して同様の措置を取ったことで、日韓の人材交流は事実上ストップした。さらに、元徴用工訴訟で差し押さえられた日本企業資産の現金化の動きもあり、日韓関係は冷え込んでいた。

今回の合意は、そうした日韓関係の改善に向けた第一歩になるとの期待も高まっている。

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