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【台湾】トクヤマ、台塑と高純度IPAの合弁設立[化学](2020/09/28)

総合化学メーカーのトクヤマ(東京都千代田区)は25日、台塑関係企業(フォルモサプラスチックグループ、台プラ)傘下の台湾塑膠工業(フォルモサプラスチック、台塑)と高雄市に折半出資の合弁会社を設立すると発表した。同市に電子工業用高純度イソプロピルアルコール(高純度IPA)の工場を設ける。

合弁会社の名称は「台塑徳山精密化学」で、10月の設立を予定する。資本金は10億台湾元(約36億円)。董事長は台塑の林健男董事長、董事総経理はトクヤマの本田治義氏が務める。

台塑徳山精密化学が生産する高純度IPAは年3万トン。台塑から原料となるプロピレンの供給を受ける。2021年に建設を開始し、22年1月に稼働する見通し。

高純度IPAは半導体製造プロセスでの洗浄液として使用される。トクヤマによると、第5世代(5G)移動通信システム、モノのインターネット(IoT)、人工知能(AI)の発展により半導体市場の拡大が見込まれることから、ファウンドリー(半導体の受託製造)の多い台湾での合弁設立を決めた。海外向け販売は行わない。

トクヤマは台湾現地法人の台湾徳亜瑪を1996年8月に設立しており、既に台湾内で高純度IPAを供給している。広報担当者によると、台湾徳亜瑪は日本で生産した完成品に近い状態の高純度IPAを持ち込み、台湾でストックして供給しているのに対し、台塑徳山精密化学は台湾で原料を調達して生産する一貫体制を敷く点で異なるという。

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