【台湾】中信金、新生銀行の買収を模索か[金融](2020/09/08)
7日付工商時報は消息筋の話を基に、「台湾の金融持ち株大手の中国信託金融控股(CTBCフィナンシャル・ホールディング、中信金)が、日本の新生銀行の買収に動いている」と伝えた。実現すれば、台湾企業による日本の金融機関の買収案件としては最大規模になるとみられている。
中信金は「市場のうわさについては、コメントを差し控える」と表明。新生銀行の広報担当者はNNAに対し、「現状当行から伝えられることはない」と述べた。
工商時報によると、中信金は昨年から新生銀行や株主との接触を開始し、新生銀行の買収を模索している。株主の政府系金融機関も中信金との対話に応じる方針とされ、市場では「買収の可能性は小さくない」とみているという。
ただ新生銀行は、資本金が5,122億円(8月3日時点)に上るなど企業規模が大きく、買収に当たっては完全子会社化ではなく、50%前後の株式取得となる可能性が高いとされる。
中信金は近年、日本市場の開拓を強化。2014年には傘下の中国信託商業銀行(中信銀)が約520億円を投じ、東京スター銀行を買収している。