【香港】ペニンシュラ運営会社、中間期は赤字転落[観光](2020/08/07)
香港のホテル運営大手、香港上海大酒店(ホンコン&シャンハイ・ホテルズ)が5日発表した2020年6月中間期決算は、純損益が11億9,700万HKドル(約160億円)の赤字だった。新型コロナウイルスの感染拡大による旅客の消失でペニンシュラなどのホテル部門が大幅な減収となったことが要因だ。前年同期は2億5,400万HKドルの黒字だった。
売上高は前年同期比52.2%減の13億3,400万HKドル。全体の6割超を占めるホテル部門は60.3%減の8億3,400万HKドルだった。主力ホテルの「ザ・ペニンシュラ香港」は54%減の2億8,200万HKドル。平均客室単価は36%減少し、客室稼働率も52ポイント低下した。
「ザ・ペニンシュラ東京」は62%減の1億6,500万HKドル。桜が満開を迎える花見シーズンは例年宿泊客でにぎわうが、3月末から臨時休業したため大幅な減収となった。同ホテルは6月末に営業を再開した。
商業不動産部門の売上高は15.8%減の4億900万HKドル。レジャー・サービス部門は55.4%減の9,100万HKドルで、このうち香港名物のケーブルカー、ピークトラムは改修工事の影響で74%の減収となった。
同社は新型コロナウイルスの業績への影響については「読み切れない」との見方を示し、今後のホテル運営方法を模索していることを明らかにした。経営環境が大きく改善しない限り、20年通年のEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)は赤字になる可能性が高いとみている。