【シンガポール】大型フィンテックイベント、今年は12月開催[金融](2020/08/04)
シンガポール金融管理庁(MAS、中央銀行に相当)は3日、世界最大級のフィンテック(ITを活用した金融サービス)・イベント「シンガポール・フィンテック・フェスティバル」の今年の開催内容を発表した。日程は11月から12月に変更。世界各地をネットで結び、24時間参加できる世界初のフィンテック・イベントとする計画だ。
当初は11月9~13日に行う予定だったが、12月7~11日にずらした。昨年に引き続き先端テクノロジー分野のイベント「シンガポール・イノベーション・アンド・テクノロジー週間(SWITCH)」も同時開催する。
新型コロナウイルスの影響で世界的にデジタル化などの技術革新が従来以上に求められている中、フィンテック需要が拡大している。これに伴い、より多くの業界関係者が世界中から集まり新技術・サービスを生み出せるような大型イベントをあらためて開くことにした。
MASのソプネンドゥ・モハンティー最高フィンテック責任者は、「今年は新型コロナの影響を考慮してイベントの見直しを図り、規模を拡大しながら新しいイベントの形を模索した」と述べた。
コロナ下のため、実際のイベントとオンラインイベントを組み合わせた「ハイブリッド・イベント」とする。出展企業が参加者と交流や商談ができるネット空間「オンラインシティー」を提供。ブロックチェーン(分散型台帳)や人工知能(AI)のほか、スマートシティー、医療など幅広い分野の出展者が商品・サービスを紹介する場を用意する。
世界各国・地域で提携先の政府や企業に関連イベントを実際に開いてもらい、オンラインを使って世界中から参加する企画も設ける。国内外の識者の基調講演は、ネットで24時間いつでも視聴できるようにする。初の試みとして、アフリカのフィンテック産業を紹介するイベントも実施する。
会場は当初、東部の大型展示場シンガポール・エキスポを予定していた。開催時期の変更に伴い、シンガポールを含めて国内外で実際のイベントの開催場所を調査中という。