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【台湾】TSMCの6月売上高、過去最高を更新[IT](2020/07/13)

台湾ファウンドリー(半導体の受託製造)大手3社の2020年6月の連結売上高が出そろい、世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)は前年同月比40.8%増の1,208億7,778万台湾元(約4,370億円)だった。単月の過去最高額を更新し、3カ月ぶりに1,000億元台を回復した。前月比では28.8%増えた。

米国政府は5月に中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)への輸出禁止措置を強化すると発表。禁輸措置の実行を控え、華為傘下のIC設計大手、海思半導体(ハイシリコン)への駆け込み出荷が増えたとみられる。

経済日報などによると、第2四半期(4~6月)は前年同期比25.2%増の3,106億9,836万元。TSMCが事前に予測していた101億~104億米ドル(約1兆790億~1兆1,110億円、約2,980億~3,070億元)を上回った。四半期ベースでは過去2番目の水準で、3四半期連続の3,000億元超えとなった。

1~6月は前年同期比35.2%増の6,212億9,555万元だった。

証券筋はTSMCの第3四半期(7~9月)の業績が引き続き好調を維持するとみており、売り上げは前四半期比で3~7%増えると予測。第4四半期(10~12月)は華為の受注消失分を米クアルコムやアドバンスト・マイクロ・デバイセズ、聯発科技(メディアテック)が埋める見通し。通年の売上高は、前年比15~20%増とするTSMCの目標を達成するとの見方を示した。

■UMC・世界先進も好調

台湾のファウンドリー2位の聯華電子(UMC)が発表した6月の連結売上高は、前年同月比24.6%増の145億8,149万元だった。直近3カ月では最低水準。前月比では1.1%減った。

ただ第2四半期は前年同期比23.2%増の443億8,626万元で、四半期ベースの過去最高額を更新。パソコン周辺機器やコンシューマー・エレクトロニクス製品向けの需要が旺盛だったほか、製品価格が上昇し、売り上げを押し上げた。

1~6月は前年同期比26.3%増の866億5,410万元だった。

TSMC傘下で、8インチウエハー対応ファブ(工場)専業の世界先進積体電路(バンガード)が発表した6月の連結売上高は25%増の28億7,098万元。単月で過去2番目の高水準となった。前月比では3.6%増えた。

第2四半期は前年同期比18.9%増の82億2,669万元。80億~84億元としていた目標を達成し、四半期ベースの過去最高を更新した。電源管理製品や大型パネル向けICが好調だった。

1~6月は前年同期比16.3%増の160億7,061万元。

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