【タイ】自動車各社、生産再開の動き[車両](2020/05/14)

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新型コロナウイルスの感染拡大による国内外での自動車需要の縮小を受けて、3月下旬以降にタイで生産を一時停止していた自動車メーカーの間で生産再開の動きが見え始めた。これまでにマツダ、ホンダ、いすゞ自動車、スズキ、トヨタ自動車などが生産を再開。ただ依然として生産調整を続けているメーカーもあり、タイ工業連盟(FTI)は、2020年の生産台数が最大100万台まで落ち込み、前年比で半減する可能性があるとの見通しを示している。

日系メーカーでは、マツダが4月27日、米フォード・モーターと折半出資するオートアライアンス・タイランド(AAT)が東部ラヨーン県で操業する工場で乗用車の生産を再開した。マツダは当初、3月30日から約10日間にわたり生産を休止する予定だったが、新型コロナ感染拡大の影響に伴う今後の市場環境の不透明性を考慮し、4月26日まで延長した。

ホンダの現地法人ホンダオートモービル(タイランド)は、東部プラチンブリ県の工場で5月4日に、中部アユタヤ県の工場で同7日にそれぞれ生産を再開した。両工場では、3月27日から生産を停止していた。

いすゞの現地法人、泰国いすゞ自動車(IMCT)は、4月13日から生産を停止していた国内2カ所の工場のうち、バンコク東郊サムットプラカン県のサムロン工場で5月5日に生産を再開。東部チャチュンサオ県のゲートウエー工場は、同18日の生産再開を予定している。IMCTは、両工場とも5月末までは昼間のみ操業し、従業員も1日おきに交代で出勤させる方針としている。

スズキの現地法人スズキ・モーター・タイランドは、ラヨーン県の工場で5月7日に生産を再開。同工場では、4月6日から生産を停止していた。スズキの広報担当者によると、「1カ月ほど生産を停止していたため、再稼働後の生産台数は稼働停止前と同規模ということはないが、様子を見ながら徐々に台数を増やしていく計画」という。

トヨタの現地法人タイ国トヨタ自動車(TMT)は、4月7日から生産を停止していた国内3カ所の工場のうち、サムットプラカン県サムロンとチャチュンサオ県バンポーの2工場で、5月11日に生産を再開。チャチュンサオ県のゲートウエー工場は、同23日まで稼働の停止期間を延長すると発表した。

■三菱自、18日以降の生産再開を検討

三菱自動車の現地法人ミツビシ・モーターズ・タイランド(MMTh)は、4月1~26日にチョンブリ県のレムチャバン工場で生産を停止していたが、同27~30日に一部再開。5月はあす15日まで休止予定で、18日以降の再開を検討しているという。

三菱自は昨年7月、2021年からタイでプラグインハイブリッド車(PHV)のスポーツタイプ多目的車(SUV)「アウトランダーPHEV」を組み立て生産すると発表した。同社の広報担当者は11日、具体的な生産開始時期については明らかにしなかったものの、「現時点で計画に変更はない」と述べた。

同社は4月、電気自動車(EV)とハイブリッド車(HV)の生産計画についてもタイ投資委員会(BOI)から認可を受けた。BOIによると、生産開始は23年の予定。

一方、日産自動車の現地法人タイ日産自動車(NMT)は、商用車を生産するサムットプラカン県の第2工場の生産停止を当初予定していた4月6日~5月3日から5月31日まで延長すると明らかにした。

乗用車を生産する同県の第1工場は、4月6日から減産しているものの、生産を続けている。日産のアジア統括拠点アジア・パシフィック日産自動車の広報担当者は「従業員の安全を確保するため減産に踏み切ったが、現在の需要を考慮し、生産は続けることにした」と説明。減産は5月31日まで継続する。「それ以降の両工場での生産体制については、追って発表する」(広報担当者)という。

米フォード・モーターは、3月27日からフォード・タイランド・マニュファクチャリング(FTM)と、マツダと折半出資するAATの2工場で生産を停止。現地法人フォード・タイランドの広報担当者によると、13日現在も停止したままで、再開時期は未定という。

■国内外の市況を注視=FTI

FTI自動車部会のスラポン広報担当(FTI副会長)=4月23日、タイ・バンコク(FTI提供)

FTI自動車部会のスラポン広報担当(FTI副会長)=4月23日、タイ・バンコク(FTI提供)

FTIは4月に開いた記者会見で、20年通年の自動車生産の見通しについて、新型コロナ感染症の影響が6月末まで続いた場合は140万台に、9月末まで続いた場合は100万台に引き下げる可能性があるとしていた。19年の生産台数は201万台で、最大で半減することになる。また、アユタヤ県を中心とする大洪水の被害を受けた11年の生産台数も下回る可能性がある。

FTI自動車部会のスラポン広報担当(FTI副会長)は11日、NNAの電話取材に応じ、「20年の生産見通しは現時点で修正していないが、今後も国内外の市況を注視していく必要がある」とコメント。国内市場向けと輸出向けの割合はほぼ半々になり、車種別では乗用車が30~40%、商用車が60%程度を占めるとの見方を示した。

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