【中国】財新製造業PMI、2月は過去最低の40.3[経済](2020/03/03)
経済ニュースメディアの財新伝媒は2日、中国の景況感を示す製造業購買担当者指数(PMI)が2月は40.3だったと発表した。前月から10.8ポイント低下し、2004年4月の調査開始以来で最低を記録した。
世界金融危機が発生した08年11月の40.9をさらに下回った。国家統計局が2月29日に発表した2月PMIも35.7と過去最低を記録しており、新型コロナウイルスによる肺炎(COVID19)が企業の景況感に大きく影響している。
新規受注と生産動向を示す指数がいずれも過去最低となった。春節(旧正月)の休業期間が延長されたこと、労働者の移動や原材料などの輸送が制限されたことで生産が著しく滞った。新規輸出受注も09年以来の最低を更新。雇用指数も、出稼ぎ労働者の確保が難しいことから過去最低の水準に落ち込んでいる。
一方、今後1年間の経営環境に対する見通しを示す指数は直近5年間で最高となった。新型肺炎の流行が収まれば、反動で生産量が回復するとみる企業が多い。
財新は「2月の製造業PMIは需給両面の減退、サプライチェーンの停滞、これまでの受注がかさんでいた影響で過去最低を記録した」と説明。その上で「積極財政と金融政策で、新型肺炎の終息に合わせ、企業の正常化が加速する」と予測し、「経済は反発する具体的な条件を備えている」との見方を示した。