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【フィリピン】19年のFDI流入額、目標達成可能か[経済](2020/01/15)

フィリピンの海外直接投資(FDI)流入額について、エコノミストの間では2019年通年の目標達成は可能との見方が出ている。19年度予算案の成立が遅れたことで前半は低調だったが、後半に巻き返すとみているようだ。14日付トリビューンが伝えた。

フィリピン中央銀行は通年目標を、当初の90億米ドル(約9,908億円)から68億米ドルに引き下げている。中銀が下方修正したFDI純流入額の通年目標は、過去2年間の実績を下回る水準だ。

ユニオン・バンクの経済調査部門チーフエコノミスト、ルベン・アスンシオン氏は「目標は達成可能」との見方を示す。リサール商業銀行(RCBC)経済・産業調査部門責任者のマイケル・リカフォート氏も同様の立場で、70億米ドルに達する可能性もあるとしている。

一方、カナダ系生命保険会社サンライフ(フィリピン)のマイケル・エンリケ最高投資責任者は、政府がここ数カ月、マニラ首都圏の水道運営会社2社と事業契約の内容を巡って対立していることに触れ、これがFDI誘致の障害になりかねないと指摘。通年目標を達成できるかどうかは不透明との見方を示している。

中銀によると、19年1~10月のFDI純流入額(速報値)は57億9,000万米ドルで、前年同期から32.8%減少した。親会社とフィリピン子会社間の融資などを示す負債性資本が大幅に減少したことが響いた。

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