【シンガポール】ファッションテック社、スリランカ企業買収[繊維](2019/12/18)
シンガポールのファッションテック(ITを活用したファッション業界向けサービス)企業ジリンゴ(Zilingo)は17日、スリランカのソフトウエア開発会社エヌシンガ(nCinga)イノベーションズを買収すると発表した。買収額は1,550万米ドル(約17億円)。ファッション製品の生産現場向けのサービスを拡充するのが狙いだ。
ジリンゴは消費者向けの電子商取引(EC)サイトのほか、中小企業や個人規模の「ファッションブランド」「生産工場」「小売業者」の3者をマッチングする企業間取引(BtoB)プラットフォームを運営。約7万5,000の事業者や6,000の生産工場に利用されている。
一方のエヌシンガは、工場の各種データを集め、稼働状況や効率性などをリアルタイムで見える化するソフトウエアサービスを手掛ける。
ジリンゴはエヌシンガの株式を現金と株式交換で取得する。同社のソフトウエアを活用し、プラットフォームのサービスを拡充。プラットフォームを利用している生産工場の製造実行システム(MES)導入を促進したい考えだ。
特にファッション製造の中心となっているバングラデシュ、インド、ベトナム、インドネシア、タイ、トルコなどで工場のデジタル化を促し、業界の透明性、公平性、効率性を高めたいという。