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【シンガポール】リバネスと企業庁、地場社の日本進出支援[サービス](2019/11/14)

スタートアップ支援を手掛けるリバネス(東京都新宿区)のシンガポール現地法人は13日、シンガポール企業庁(エンタープライズ・シンガポール)が推進する地場企業の競争力強化に向けた国際連携の取り組み「グローバル・イノベーション・アライアンス(GIA)」に協力することで覚書を交わした。フィンテック(ITを活用した金融サービス)を含むシンガポールのディープテック(先端技術)企業の日本進出を支援するとともに、協業を通じて日本企業の技術を海外に広める機会を提供したい考えだ。

ヘン・スイキャット副首相(右から2人目)と握手を交わすリバネスシンガポールの徳江紀穂子マネジングディレクター(同3人目)=13日、シンガポール東部(NNA撮影)

ヘン・スイキャット副首相(右から2人目)と握手を交わすリバネスシンガポールの徳江紀穂子マネジングディレクター(同3人目)=13日、シンガポール東部(NNA撮影)

リバネスのシンガポール現地法人リバネスシンガポールと企業庁の覚書調印式は、15日まで5日間にわたりシンガポールで開催中のフィンテック業界の大型イベント「フィンテック・フェスティバル2019」の会場で行われた。調印式にはヘン・スイキャット副首相が立ち会った。

リバネスは今回の提携を通じて、今後2年で日本進出を目指すシンガポールのディープテック企業20社を支援する計画だ。最初の1年では10社を対象とする。

従来の進出支援プログラムはビジネスマッチングへの参加機会の提供などにとどまる場合が多いが、リバネスは日本の企業文化や業界全体のエコシステム(複数の企業が共存共栄する仕組み)の説明、商談後の継続的な関係構築などを包括的に支援する。

対象企業にはまずシンガポールで日本進出に関する事前研修を受けてもらい、その後リバネスの東京本社で支援プログラムを提供する。

リバネスシンガポールの徳江紀穂子マネジングディレクターはNNAに対し、「協業を通じて技術力を持つ日本企業が海外展開し、現地の課題解決に貢献できるよう支援したい」と説明。シンガポールと日本の企業の間に入りネットワーク構築を後押しすることで、両国企業の協業の成功率を高めたい考えを示した。

リバネスシンガポールは2010年設立。シンガポールの情報通信メディア開発庁(IMDA)や科学技術研究庁(A*STAR)といった政府機関と協力し、スタートアップの発掘や人材育成などを展開している。

今年8月には、農業機械メーカーの小橋工業(岡山市)、バイオベンチャー企業のユーグレナ(東京都港区)、シンガポールのベンチャーキャピタル(VC)フォーカステック・ベンチャーズと共同で、シンガポールにインキュベーション(起業支援)企業ジャーミネイト(Germi8)を設立した。

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