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【カンボジア】ナッツ加工工場、日系再生エネ企業が検討[農水](2019/11/08)

トッププランニングJAPANの村山代表(左)は、カンボジアのベイン・サコン農水相と会談した(カンボジア農水省提供)

トッププランニングJAPANの村山代表(左)は、カンボジアのベイン・サコン農水相と会談した(カンボジア農水省提供)

建設事業や再生可能エネルギー事業を展開するトッププランニングJAPAN(東京都中央区)は、カンボジアでカシューナッツの加工工場の建設に向けた事業化調査を進めている。同社が手掛けるバイオマス(生物資源)発電の燃料として、カシューナッツの殻から圧搾したカシュー油を活用したい考え。カシューナッツの生産量が豊富なカンボジアで、製品の高付加価値化を支援する。

同社の担当者が6日、NNAに明らかにしたところによると、国際協力機構(JICA)の中小企業支援事業として、現在カンボジアで事業化調査を進めている。期間は今年8月から来年6月まで。カシューナッツの生産面積が約6万ヘクタールに及ぶ中部コンポントム州など4州を対象とする。

同社は再生可能エネルギー事業の一つとしてバイオマス発電を検討しており、パーム油の代替燃料としてカシュー油の活用を検討。他の事業でつながりがあったカンボジアで調査を開始したところ、カシューナッツの生産量が豊富なことが分かった。

ただ、カンボジアで生産されるカシューナッツの大半は、ベトナムに原材料として輸出されている。カンボジア国内に加工技術やノウハウの蓄積がないことから、カンボジア農水省はトッププランニングJAPANに日本の技術を活用したカシューナッツ加工工場の建設を依頼。同社はこれまでカシューナッツの加工事業の実績はないが、建設事業で培った熱加工処理技術などのノウハウを生かしたい考えだ。

クメール・タイムズ(電子版)によると、先月にはトッププランニングJAPANの村山哲生代表取締役が、カンボジアのベイン・サコン農水相と会談。村山代表はカンボジアでのカシューナッツ加工事業の実現に向け、カンボジア政府に支援を求めた。ベイン・サコン農水相は同社の計画を歓迎した上で、農水省として支援していく考えを表明した。

同省によると、今年1~9月のカンボジアのカシューナッツ輸出量は16万9,458トン。ベトナムやロシア、韓国、中国、インドなど11カ国・地域に輸出した。カンボジア政府は「産業開発政策(IDP)」で、2025年までに輸出品全体の12%を農産物加工品として出荷する計画を打ち出している。

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