【香港】領事館の高田領事、デモ見通しを説明[社会](2019/10/23)
在香港日本総領事館で政治経済部長を務める高田真里領事は22日、香港日本人商工会議所主催の説明会で香港の抗議活動の見通しについて講演した。個人的見解とした上で、抗議活動には失速の兆しがみられるものの、緊急時への対応として在留届の登録情報を再確認するよう呼び掛けた。
高田領事は、抗議活動は過激化しているものの、暴力行為を行う抗議者の数は減少傾向にあると指摘。一方で今後を見通すのは難しく、状況を注視する必要があるとコメントした。
日系企業に対しては、デモ隊の標的になっている香港鉄路(MTR)の駅や中国本土系店舗の付近でデモに巻き込まれないよう注意を促した。MTRなど交通機関の停止による事業活動の影響への対策も呼び掛けた。
総領事館は現在、在留届提出の徹底と登録情報の正確化を進めている。緊急時に重要な情報となる携帯電話番号とメールアドレスなど登録情報に間違いがないかを再確認し、会社内や周囲の人にも確認を促すよう求めた。
さらに「香港安全の手引き」の別冊として「緊急事態への対応編」を新たに作成したことも紹介。大規模な自然災害や各種デモ、感染症の発生など突発事態発生時への対応を示している。詳細は総領事館のウェブサイト<https://www.hk.emb-japan.go.jp/files/000529744.pdf>で確認できる。
商工会議所は同様の説明会を8月20日にも実施しており、第2回となる今回は日本企業の関係者ら約200人が聴講した。