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【インドネシア】国民協議会議長にバンバン前国会議長を選出[政治](2019/10/07)

国民協議会(MPR)の議長に就任したバンバン・スサトヨ氏=19年3月(国会提供)

国民協議会(MPR)の議長に就任したバンバン・スサトヨ氏=19年3月(国会提供)

インドネシアの国会議員と地方代表議会議員の合同会議『国民協議会(MPR)』は3日、議長に与党第2党、ゴルカル党のバンバン・スサトヨ前国会議長(57)を選出した。任期は2019~24年。

地方代表議会は、ゴルカル党のファデル・ムハンマド元海洋・水産相(67)を、野党第1党のグリンドラ党はアハマド・ムザニ幹事長を推薦したが、憲法改正に支持を表明したバンバン氏が改憲を目指す与党第1党の闘争民主党やグリンドラ党など主要政党の後ろ盾を得て当選した。

ゴルカル党のセティヤ・ノバント元議長=収監中=が、電子身分証明書(e―KTP)の発行事業を巡る巨額汚職事件に関与し、禁錮15年の実刑判決が確定したため、バンバン氏は18年1月、国会議長に就任した。バンバン氏の後任には1日、プアン・マハラニ氏(46)が史上初の女性国会議長となった。プアン氏は闘争民主党党首のメガワティ・スカルノプトリ元大統領の長女。

MPRは現在、憲法制定権と大統領罷免決議権を持つ。MPRはスハルト政権時代に正副大統領の選出権を持つなど国権の最高機関として長期政権維持に加担したため、その反省から1999年以降の憲法改正で権限を大幅に縮小された。しかし、闘争民主党やグリンドラ党を中心にMPRの権限強化に向けて憲法を改正する動きが出ている。具体的には、02年の憲法改正で廃止された国策大綱を復活し、その策定権をMPRに再び付与しようとしている。国策大綱は国政の指針として5年に1回策定されていた。国策大綱が復活すると、行政府の長である大統領の裁量が大きな制約を受ける可能性があり、大統領の権限縮小を狙った動きとの見方も出ている。

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