【インド】日星電気、南部チェンナイに工場建設へ[製造](2019/10/03)
フッ素樹脂電線などを手掛ける日星電気(浜松市)は3日、インド南部タミルナド州チェンナイ近郊の工業団地「オリジンズ・マヒンドラワールドシティノースチェンナイ(オリジンズ・チェンナイ)」で工場の着工式を行った。投資額は約10億ルピー(約15億円)で、約3ヘクタールの敷地に2階建て、延べ床面積8,000平方メートルの工場を建設する。操業開始は来年10~11月ごろを目指す。
日星電気の桐野英彦専務はインド進出の理由について、「(取引先の企業が)今後インドに生産を移す際、当社も対応できるように準備するため」と説明。将来を見据えた生産拠点の分散化であると同時に、モディ政権の推し進める製造業振興策「メーク・イン・インディア」への貢献も視野に入れているとコメントした。まずはプリンター用ロール部品やフッ素チューブなどの生産を予定しており、ベトナム工場から一部移管する。当面は、日本から素材を輸入してインドで生産し、日本向けに輸出するという。
日星電気は着工式に先立つ9月26日、タミルナド州のパラニスワミ州首相と、工場建設・稼働の円滑化を目的とする覚書を締結した。調印式には同州のサンパス工業相やムルガナンダム工業次官、産業貿易促進局のカーティケヤン局長らも立ち会った。