【フィリピン】韓進の売却先、スービック当局「中国以外」[製造](2019/10/04)
フィリピンのスービック湾開発庁(SBMA)は2日、経営破綻した韓国系造船大手、韓進重工業フィリピンの売却候補先に中国企業が含まれていないことを明らかにした。韓進の債権者は現在、年内の妥結を目指し、取得に関心を持つ企業と売却交渉を進めている。3日付インクワイラーなどが伝えた。
SBMAのエイスマ長官兼会長によると、債権者であるリサール商業銀行(RCBC)など5行は売却候補先の企業と交渉を進めている。同長官は「現時点で相手先企業の名前は公表できないが、当初の臆測とは異なり、中国系ではない造船企業が有力候補と債権行から聞いている」と述べた。
交渉の進展状況については、予定通り年内の成立が見込まれると述べ、早ければ12月前に売却先が決定する可能性もあると示唆している。
SBMAは売却先を造船企業に限定しない方針も示しているが、新たな所有者が引き続き造船事業を展開すれば、既存施設を有効活用できると指摘。さらに、韓進フィリピンが破産宣告と同時に解雇した労働者約3万3,000人の再雇用が可能になるとの見方を示した。
韓進フィリピンには、RCBCのほか、フィリピン土地銀行(ランドバンク)、メトロポリタン銀行(メトロバンク)、BDOユニバンク、フィリピン・アイランズ銀行(BPI)の4行が債権行になっている。